恋をすると、ドーパミンとノルアドレナリンのレベルは上がり、反対にセロトニンのレベルは下がります。ドーパミンとノルアドレナリンは、脳のドーパミン経路と関わり、あなたの全ての意識を恋に落ちた人に集中させます。そして、あなたのたった一つの目的は、好きな人の気を惹くこと、その人にも同じように自分を好きになってもらうことになります。この「ケミカル爆弾」は、コカインが体に与える影響と非常によく似ています。ですから、恋に落ちた初めの段階は中毒症状とも言えるでしょう。ドーパミンは、相手のことを全て細かく記憶しようと働き、ノルアドレナリンは自身の中に起こる新しい刺激を記憶します。セロトニンが減ると、強迫観念を持つようになります。
脳科学的な愛の仕組み
こころの探検
https://kokoronotanken.jp/noukagaku-ai-shikumi/
私たちは、皆、愛について独自の考えを持っています。誰でも一回は恋に落ちた時の感情の変化を体験したことがあると思います。でも、体の変化について考えたことはありますか? 科学は、この感情の変化をどのように捉えるのでしょうか? 近年、科学者たちの間では、恋に落ちる要因や脳内で起こる様々な過程についての研究が多く行われています。
愛は、私たちの生活に大きな影響を与えます。恋に落ちると、行動パターンや気分、思考が変わったりします。恋が原因で仕事がはかどらない、なんてこともあります。進化論的な観点から見ると、私たちの人生の最終的なゴールは子孫を残すことと生後数年間、自分の子供の成長を見守ることです。私たちが恋をする理由はこのゴールのためだと、科学者たちは言います。
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脳科学における愛
あなたが恋に落ちる時、数多くの神経伝達物質が関わっています。脳化学が変化して、典型的な恋愛の症状を引き起こします。このプロセスに最も深く関わっている神経伝達物質は、ドーパミン、ノルアドレナリンそしてセロトニンです。
恋をすると、ドーパミンとノルアドレナリンのレベルは上がり、反対にセロトニンのレベルは下がります。ドーパミンとノルアドレナリンは、脳のドーパミン経路と関わり、あなたの全ての意識を恋に落ちた人に集中させます。そして、あなたのたった一つの目的は、好きな人の気を惹くこと、その人にも同じように自分を好きになってもらうことになります。
この「ケミカル爆弾」は、コカインが体に与える影響と非常によく似ています。ですから、恋に落ちた初めの段階は中毒症状とも言えるでしょう。ドーパミンは、相手のことを全て細かく記憶しようと働き、ノルアドレナリンは自身の中に起こる新しい刺激を記憶します。セロトニンが減ると、強迫観念を持つようになります。
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脳のどの部分が関わっているの?
脳には、恋に落ちることで最も直接関係する二つの領域があります。第一は、腹側被蓋領域といって、ドーパミンを作り、幸福状態を高める場所です。これは、あなたが目標を達成した時に感じる幸福感と同じです。尾状核は情熱に関連し、脳の最も原始的な領域の一つです。
科学者たちは脳画像診断を通して、恋をしている人たちのこれらの領域がどのように活動しているのかを調べることに成功しました。これらの領域は、ドーパミン経路の一部を作り、何かを達成させるための努力に集中させます。この領域はチョコレートを食べる時にも同じように活性化することがわかりました。
愛の中毒性の特徴は、パートナーがこれらの行動の対象となり、強迫観念を引き起こすという点です。これは、感情的、肉体的な依存関係に発展し、個性や嗜好を変えることもあります。その人なしでは生きられないという感覚は、これらの脳領域におけるドーパミンの急増によるものです。
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欲望、愛、そして嫉妬
誰かを手に入れたいという欲望は、愛することと同じではありません。誰かを愛している時(特に最初の数年間)は、手に入れたいという欲望がもちろんありますが、それは本当の愛とは違います。欲望がある時は、ドーパミンとノルアドレナリンが刺激されテストステロンが大量に作られます。
その逆は? 欲望が愛を生むことはあるのでしょうか? 可能だと言えますが、それは確かではありません。テストステロンが増えると、愛に関わる神経伝達物質のレベルが高まり、そこから愛が生まれる可能性があります。しかし、欲望だけで動機づけられた関係を維持していると、その人が他の人と関係を持っていようが気にしなくなります。これは、その人を本当に愛していたら耐えられないことでしょう。
恋をすると、その相手に夢中になり、その人がしている全てのことを知っておきたいと思うでしょう。相手が自分のことをしっかり見てくれていないと感じると、不安になり嫉妬するようになります。嫉妬の仕方は男女で異なり、それは進化論に基づいています。女性は、子供を一緒に育てなければという恐れのために嫉妬を感じ、男性は、自分の子供以外も子供を育てることになるという恐れのために嫉妬を感じます。
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愛が終わる時
恋人との別れは私たちに大きなダメージを与えますが、脳や神経伝達物質もこの段階に関わっています。関係が終わりそうだと勘づくと、さらに多くのドーパミンが作られます。これは、自分が大切だと思うもののために戦い、それを守ろうとする体からのサインです。それでも、関係が維持できなかった場合、扁桃体が活性化されて怒りの感情が生まれます。
怒り、別れの最初の段階は、愛と憎しみの間にはっきりとした線を引きます。脳は、怒りのようなネガティブなエネルギーをずっと溜めておくことを拒むので、第一段階が終わると第二段階に移ります。それは、諦めと悲しみです。この段階では、相手がもう自分を必要としていないという事実を受け入れることができます。
ドーパミン濃度が急激に下がり、悲しみや嫌悪感を引き起こします。これは、あなたがまたゼロから始める準備をするカタルシス脳メカニズムの一種です。悲しみは内的要因と外的要因に左右されて長引くこともありますが、脳化学は一定の時間がたてば、回復し、新しい恋愛相手を見つける準備が整ってきます。
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愛には賞味期限があるの?
この質問には、はいといいえ、どちらとも答えることができます。科学は、可能な限りこの質問に答えられるように研究を重ねていますが未だにはっきりとした答えは出ていません。脳化学では、私たちの多くはパートナーとの一対一の関係を求めますが、恋愛感情が続くのは4年くらいだという結果も出ています。
もちろん、恋人と別れてまた新しい恋人と恋愛を始めるのは普通のことです。進化的そして適応的な観点からの恋愛の目的は、より多くの遺伝的多様性を作り、より多くの子孫を持ってDNAを広げることなのですから。
しかし、現代社会では人生のパートナーは一人だけと希望する人が多いようです。生物学的事実を見ると、なかなか難しいことですが、不可能ではありません。願望、愛、そして信頼を永遠にシェアして生きているカップルも多くいます。幸いなことに、私たちのしている恋愛は、ただの神経伝達物質レベルの変化というわけではないのです。
philo-marie
https://kushima38.kagoyacloud.com/?p=56207
① 恋愛の特攻隊長♡フェニルエチルアミン
② 快楽ホルモン♡エンドルフィン
③ 愛情ホルモン♡オキシトシン
④ 興奮ホルモン☆ドーパミン
⑤ 落ち着けホルモン♡セロトニン
⑥ ブチ切れホルモン☆ノルアドレナリン
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宮野茉莉子
https://kushima38.kagoyacloud.com/?p=24759
恋愛においては直感を最優先するのが正解。恋愛のはじめはもちろん、恋愛中の直感も信じていい。
・好みのタイプは、脳の扁桃体という部分から生まれてくる感情。
・目と目で通じ合うコミュニケーションは、オキトシンに関連する。
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a&o buero, NHK
https://kushima38.kagoyacloud.com/?p=58308
「愛」はただの感情ではなく、脳にも身体にも大きな変化を引き起こす。キスはアレルギーを緩和し、免疫システムを強化する。結婚は男性の寿命を長くしたりする。 「オキシトシン」という幸せホルモンは、スキンシップやセックスによって脳内で分泌されるが、親子の愛情や、母乳の量、乳児の発育にも影響を与える。
愛の正体を科学的に考えて分かったおもしろいメカニズム
人体の不思議
https://cucanshozai.com/2017/09/science-of-love.html
「愛してる」、「あなたに夢中」こういった言葉は、アニメや映画の世界ではよく見られますが、現実に愛は人間の世界でどのように作用しているのでしょうか?
「愛」というと哲学的なテーマである印象が強いかもしれませんが、研究者が科学的に分析していくにつれて、非常におもしろいメカニズムが分かってきたのです。
たとえば、恋をすると不安になったり、好きな人を目の前にすると心臓がドキドキしたりするのにも理由があり、それらは脳の神経伝達物質の影響を受けています。
ここでは、愛の正体について脳科学などをもとに科学的に分かってきたことを分かりやすく紹介します。
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科学的に分析した愛の正体
まず、脳科学での「愛」の分析からスタートしていきましょう。
科学者は、人が恋に落ちたときの症状は、脳の中枢神経系で働く3つの主な神経伝達物質、ドーパミンとセロトニン、アドレナリンが関与していると信じています。
これらの三大神経伝達物質は、人の精神状態や記憶、運動機能、食欲や睡眠といった、重要な生命活動に深く影響を及ぼしています。
恋をするとドーパミンやアドレナリンが分泌される
ドーパミンは、脳にコカインと同じような影響を与える報酬系の快楽物質です。
ドーパミンの分泌レベルが高いと、意欲が高まって体がエネルギッシュになり、空腹が抑えられ、集中力が高まります。さらには、睡眠をあまり必要としなくなるので眠れなくなったり、食欲がなくなったりすることもあります。
人は、誰かに恋に落ちると心身が(戦闘状態に)覚醒され、ストレス反応が活発化して血中のアドレナリン値とコルチゾール値を上昇させます。それが、愛する人を前にすると心拍数が上がる由縁です。
精神を安定させる「セロトニン」ホルモンの低下
恋をすると、ドーパミンやアドレナリンとは逆に、脳内のセロトニンは低下します。セロトニンは、ドーパミンやアドレナリンの過剰分泌による依存症や過小分泌による気力低下を抑制して、精神状態を安定させる役割がある。
そのため、セロトニンが低下すると、精神状態のバランスが崩れ、ネガティブ思考で神経質になり、不安感が大きくなるなど強迫性障害のような症状がでやすくなります。
そして、これらの神経伝達物質は、フェロモンに作用します。
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フェロモンとは
フェロモンとは、人間や動物が生成する物質で、周囲の人間や動物のふるまいに影響を与えるといわれています。遺伝的に親から受け継がれたもので、皮膚から排出され、汗や涙などに含まれています。
驚いたことに、フェロモンは、遺伝子レベルでの好みの異性を引き付ける役割があるようです。
匂いで異性を引き寄せるフェロモンの役割
スイスの動物学者が行った研究では、女性の心拍数の変化を調査した結果、男性の着ていた服の匂いによって、好みの相手かどうかを敏感にかぎわけることが分かりました。
さらに、好みの相手とは、女性自身の遺伝子と最も異なる遺伝子の型をもつ男性であることも解明されました。これは、子孫を残すために、遺伝子型が近い異性を遠のけ、全く異なる遺伝型と結ぶことで免疫を強化するためではないかといわれています。
このようにして、私たちは、感覚的なものを使って、本能的に異性を魅了しているわけです。
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本能と恋愛のメカニズム
嗅覚だけでなく、視覚や聴覚、触覚も同様に、異性を引き寄せる重要な要素と位置付けられています。
私たちの本能は、異性の艶やかな髪や透明感なる肌といった外観だけでなく話し方や匂い、触れたときの感触など五感が全て組み合わさって働きかけられたとき、脳が活性化して、恋愛ホルモンと呼ばれるノルエピネフリンの分泌を増やします。
ノルエピネフリンの働きは、好みの異性に視線をロックし、まるでトンネルビジョンのように視野を狭くして、異性一点に意識を集中させる手助けをします。恋をすると他のことがどうでもよくなったり、好きな相手しか見えなくなってしまうのはそのためです。
そして、あなたの時間感覚をゆがませ、好みの異性に関わる新しい知識を保存するために、長期記憶の形成を促進します。
どうやら、人間にとって愛や恋といったものは、子孫を残すために本能的に体に組み込まれたものであるようです。