アゼルバイジャン国内のナゴルノ=カラバフ共和国、
グルジア国内のアブハジア共和国、南オセチア共和国、
モルドヴァ共和国内の沿ドニエストル共和国。
これらの地域は、本国からの分離独立をめざす分離主義を主張し、やがて相互の民族を排除しあうようになって、その対立が紛争に発展するとロシアの支援を得て本国に武力的に勝利し、さらにロシアが本国に対してさまざまな条件を突きつけたうえで停戦を仲介し、停戦状態になった後、事実上の独立を維持している。
これら4地域は、それぞれ政府・議会・軍隊・警察・独自通貨など国家の必要要件とされるものを一とおり備え、普通選挙や国民投票も実施して、国家の体裁を整えている。
そして、自ら国家であることを主張して、世界に対して国家承認を求めているが、国際的には国家や国際機関のどこからも国家承認を得られていないため、未承認国家といわれている。
強権と不安の超大国・ロシア
旧ソ連諸国から見た「光と影」
by 廣瀬陽子