権力は言葉を嫌う
言葉に手錠にはめ
パトカーに押し込み
鉄格子の後ろに閉じ込める
それで言葉を制した気になっている
でも
どんなに厳重に警備をしても
言葉は鉄格子をすり抜け
外に出る
捕獲したと思っても
網をすり抜ける
権力の理不尽さと強さを見た人々は
委縮して静かになったように見える
でも人々の心は変わらない
本を焼き
インターネット上の文章を削除しても
人々の心のなかの言葉を
消すことはできない
人々を弾圧することはできても
言葉を弾圧することはできない
言葉は強い
(sk)
第432作
Repression
(sk)
香港でなにが起きたかとか、りんご日報がどうなったとか、そういうことではない
日本でなにが起きたかとか、東京新聞の記者がどうなったかとか、そういうことでもない
人がいて、権力があって、言葉を弾圧するのは自然なこと
秦の始皇帝だって書を燃やした**
でも どんな権力にも終わりが来る
言葉は死なない
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** 焚書坑儒
法(法家)による統治を敷き、批判する儒者・方士や書物の弾圧を行った
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秦の始皇帝(紀元前259年-紀元前210年)
孔子 (紀元前552年-紀元前479年)