仏の境地は無生だ。何も心に刻まない。
眼に色を刻まない、無色である。
声を刻まない、無声である。
鼻に香を刻まない、無香である。
言葉を刻まない、無舌だ。
「私、悟りました」は本当か。
ここを般若心経は、無色声香味触法といった。無味ではなく無舌としたのは、これから語を刻まない無舌の世界、無語を説明しようとしているからである。
仏は無語の人である。語を心に刻んでいる有生とは違う。
無語をモットーにしている人が、私は仏でございますというか。仏は悟った人である。その人が私、悟りましたなんていうか。そんなこと言うから悟っていないことがばれる。何も心に刻まない人は無語で出てくるだろう。
私の禅的生き方
by 松原哲明
松原 哲明(まつばら てつみょう、1939年11月3日 – 2010年6月6日)
臨済宗の僧侶
龍源寺住職
東京都港区三田5-9-23
http://www.ryugenji.com
龍翔院住職
仏母寺住職
千葉県富津市田倉942-13
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日本キルギス科学技術文化センター理事長
Kyrgyz-Japan Center for Science, Technology and Culture
64-1, Tynystanova St, Bishkek, 720021
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