安倍さんは、まるで浦島太郎です。主張を聞いていると30年前、40年前にタイムスリップしたかのように思えてくる。グローバル時代を踏まえた視点は見当たりません。輪転機をぐるぐる回してお札を刷り、すさまじいインフレを起こそうとしているのは、国の膨大な借金を帳消しにしたいから。一方で円安誘導のために為替戦争を仕掛けるという。どちらもひどい発送ですが、今は “わかちあい” “支え合い” のグローバル時代です。だれもがいや応なしにグローバル・サプライ・チェーンの中に組み込まれている。それでも従来型の国家主義的な姿勢で破壊的な行動を取ろうというのが安倍さんの経済政策で、時代錯誤も甚だしい。”自分さえよければいい” が通用しない時代だということを理解していないのです。
グローバル時代が理解できない浦島太郎
日刊ゲンダイ
2012年12月21日