神のいるところ

放っておくと
草がぼうぼうになる場所で
草を刈り
土をならし
その周りを白い縄で囲ったら
そこだけが神聖に感じられ
神が宿ったと思う

雨が降ると
水を吸い込む

その上に宿った神は
自然の内にいて
心地いい

**

雨が降るたびに
ドロドロになる場所に
水の逃げ道を作り
石を敷きつめ
その上に石を積み上げたら
そこに神が降りてきたように感じ
みんなで神に祈る

雨が降ると
水をはねつける

その上に降りてきた神は
自然の外にいて
気持ちいい

**

長い時を経て
土の上には神社が建ち
石の上には教会が建つ

気が付けば
きまりや形式や権威や嘘が
心の祈りを押しつぶしている

仕方なく神社や教会の外に出て
深く息をする
そして
どこにでもいるという神に
祈る 

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