>萩原朔太郎

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かはたれどきの薄らあかりと
空いろの花のわれの想ひを
たれ一人知るひともありやなしや
廃園の石垣にもたれて
わればかりものを思へば
まだ春あさき草のあはひに
蛇いちごの実の赤く
かくばかり嘆き光る哀しさ

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