山内豊徳

しかし・・・と
この言葉は
絶えず私の胸の中でつぶやかれて
今まで、私の心のたった一つの拠り所だった

私の生命は、情熱は
この言葉があったからこそ
私の自信はこの言葉だった
けれども
この頃この言葉が聞こえない

胸の中で大木が倒れたように
この言葉はいつの間にか消え去った
しかし・・・と

もうこの言葉は聞こえない
しかし・・・
しかし・・・
何度もつぶやいてみるが
あのかがやかしい意欲、
あのはれやかな情熱は
もう消えてしまった

「しかし・・」と
人々に向かって
ただ一人佇んでいながら
夕日がまさに落ちようとしても
力強く叫べたあの自信を
そうだ
私にもう一度返してくれ

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