石田博

Badiaキアンティ・クラッシコ リゼルヴァ2007 バディア・ア・パッシニャーノは、オレンジがかったチェリー・ルビー。発展した印象がありますが、輝きがあり、活き活きとしています。香りは、中程度の広がりで、濃縮感があり、深みも感じられます。潰したブラックベリー、キナやカルダモンのような甘苦系スパイス、スモークの香りやタバコ、土っぽい香りが複雑性を与えます。時間とともに、紅茶、ヴィンテージのポートのような芳香豊かで、濃縮感のある、複雑な香りへと益々発展してゆきます。味わいは、なめらか、スムーズ、口当たりの甘み、ボディの広がりがバランスよく調和しています。キレイな酸味が、味わいにきめ細かさと緻密を与え、大変心地よい。後半にかけて、密度が高く、ヴォリュームのある渋みが、酸味とミネラル感と共に長い余韻をつくります。

2 thoughts on “石田博

  1. shinichi Post author

    石田博氏のテイスティングノート

    第6回 複雑性

    ENOTECA ONLINE

    https://www.enoteca.co.jp/ishida_column/6.html

    ワインのテイスティングコメントは奇怪な言葉ばかりですよね。その内のひとつに、「複雑」という表現があります。私は初めてそう聞いたとき、「???、ということは『簡単なワイン』、という表現もあるのか?」と釈然としなかった思い出があります。確かにワインの魅力は、その「複雑さ」にあります。それは、「完全に理解できた」という人がいたならば、その人は嘘をついている、といってもいいくらいに理解が困難なものであり、だからこそ、ワインは人を惹きつけるともいえるのです。「複雑」とは、主に香りについて使われる表現です。若いうちは、フルーツや花の香り、または木樽の香りが発散されます。それらは、はっきりとして、捉えやすく、単純な構成の香りといえます。ワインの香りは熟成とともに、様々な要素が重なり合い、変化して、その構成はより複雑になるのです。「よいワインとはなにか?」、きちんと答えられる人は意外と少ないようですが、よいワインはよい熟成をするということは間違いのないことです。ワインは若いうちは、輝きを放ち、香り豊かで華やか、溌剌としています。人間と同じです。それが時と共に熟成することにより、色合いの輝きは深みとなり、香りも発散するというよりは、穏やかになり、味わいも角が丸くなり、なめらかで、緻密さが出てきます。熟成による複雑な香りは文字通り、捉えることは容易ではありません。ワインの香りをとり、「なんて言っていいか、わからないけど、いい香り」そんなふうに思ったことのある方は少なくないはずです。熟成により、一つの香りの要素が二つにも、三つにも増えてゆきます。それらの香りは決して明解なものではなく、それぞれが重なり合った状態で感じられるので、結果、「複雑な」印象となるのです。この複雑な香りは、主には熟成により生まれるものですから、より古いヴィンテージのものに表れます。ですが、古ければ必ず表れるものでもありません。もともとの香りに、複雑になるポテンシャル、いわば香りの豊かさや強さがなければなりません。言い方を変えると、複雑になるワインは、若い頃は、どこか測り知れない、個性というか、香りを備えているものなのです。

    キアンティ・クラッシコ リゼルヴァ2007 バディア・ア・パッシニャーノは、オレンジがかったチェリー・ルビー。発展した印象がありますが、輝きがあり、活き活きとしています。香りは、中程度の広がりで、濃縮感があり、深みも感じられます。潰したブラックベリー、キナやカルダモンのような甘苦系スパイス、スモークの香りやタバコ、土っぽい香りが複雑性を与えます。時間とともに、紅茶、ヴィンテージのポートのような芳香豊かで、濃縮感のある、複雑な香りへと益々発展してゆきます。味わいは、なめらか、スムーズ、口当たりの甘み、ボディの広がりがバランスよく調和しています。キレイな酸味が、味わいにきめ細かさと緻密を与え、大変心地よい。後半にかけて、密度が高く、ヴォリュームのある渋みが、酸味とミネラル感と共に長い余韻をつくります。

    バディア・ア・パッシニャーノ

    アンティノリファミリーの本質とも言えるキャンティ・クラシコ。シリーズ最高峰に君臨するのが、このバディア・ア・パッシニャーノです。サンジョヴェーゼ100%の純粋でピュアな魅力を最大限に引き出すため、フレンチオークの比率をおさえた渾身のキャンティ・クラシコです。

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