鶴田進

機械的に覚えたものを記憶と呼びます。この記憶がいくら増えても実は知識にはなっていきません。ここが最大の問題点なのです。
知識とは、意味理解の伴った記憶のことであり、記憶そのものとは区別しなければなりません。「牴牾…辻褄が合わないこと」を幼児が覚えたとして、例えば、牴牾って何と聞いたとします。すると間髪入れずに辻褄が合わないことと答えます。親御さんは小躍りして喜ぶでしょう。次に辻褄って何と聞きます。?わかんなーい。となります。これが単なる記憶であり、知識では無いのです。
こういう勉強ばかりをしていると、算数も低学年まではいいのですが、高学年になって、苦労をし始めます。

One thought on “鶴田進

  1. shinichi Post author

    知識と記憶の違いがわからない人々

    by 鶴田進

    http://ameblo.jp/myquest/entry-11341279246.html

    幼児期は、なんでもすぐに覚える!
    これは、まだ何も入っていない整理ケースに、好きなものをどんどん入れているだけで、実際には、分類も整理ケースに目印さえつけていない状態なのです。
    フラッシュカードや繰り返し演算等は、この整理ケースに無理やり収納されていくのですが、もともと、分類も目印もない整理ケースです。毎日見ている分には使えるのですが、しばらく使わなかったら、どこに何が入っているやら、てんやわんやで全く使い物になりません。
    幼稚園児がいくら覚えても、結局すぐに忘れてしまうのは、脳の大きさが大人と同じでも、脳の細胞を接続する神経は、まだまだ修行中で、覚えたことを覚えておく方法がないからです。

    それで、同じものをもう一度収納しなおすのですが、前に入れた場所がわからないので、結局最初からやり直し。ただ、前回よりは少し学習して、入れる場所に多少規則を作る。
    ちょっとくらいなら使わなくっても思い出せるけど、長期になると規則自体を忘れてしまって、結局元の木阿弥、
    小学校低学年になると多少、脳の細胞を接続する神経も学習をして、忘れにくくなります。それでもまだまだ、記憶の初心者の域をでません。

    今度は、整理ケースに説明文を付けておきます。これならば、多少の間使わなくっても大丈夫だと思ったのに、説明文の意味が分からなくなってしまって、使えなくなった。
    小学校高学年になるとかなり、脳の細胞を接続する神経も学習をして、忘れにくくなります。しかし、覚え方自体は原始的なために、覚えてはいるのだけでも、思い出せないものが増えてきます。ですから、覚え方の練習も大切になってきます。

    つまり、覚えるということ自体も、脳の成長に合わせて適正な時期があります。幼少期に覚えたと思っていても、脳の成長から見ると、記憶に最も不適切な時期に覚えたことになり、結果すぐに思い出せなくなるのです。

    そして、機械的に覚えたものを記憶と呼びます。この記憶がいくら増えても実は知識にはなっていきません。ここが最大の問題点なのです。

    知識とは、意味理解の伴った記憶のことであり、記憶そのものとは区別しなければなりません。「牴牾(ていご)…辻褄が合わないこと」を幼児が覚えたとして、例えば、牴牾って何と聞いたとします。すると間髪入れずに辻褄が合わないことと答えます。親御さんは小躍りして喜ぶでしょう。次に辻褄って何と聞きます。?わかんなーい。となります。これが単なる記憶であり、知識では無いのです。

    こういう勉強ばかりをしていると、算数も低学年まではいいのですが、高学年になって、苦労をし始めます。国語だけが意味理解が必要なわけではありません。算数も意味理解だらけなのです。

    先日、鶴亀算の話をしましたが、鶴亀算ではなくても、例えば平均一つとっても意味理解をしているものと、やり方だけを覚えているものでは、おのずと、問題を解く力が変わってきます。

    パズルをやっていれば、大丈夫だとか、文章題をやっていれば大丈夫などとのたまっている方々、勘違いも甚だしいです。

    平均ならば平均の意味理解を丁寧にさせることが大切なのです。そして、様々な方向から平均を知ることで、どんな問題でも解けるようになっていくのです。平均一つとっても奥深く、知識として頭に入れるのは、並大抵なことではありません。

    こうゆう、丁寧な学習を手掛ける為には、パズルや文章題のような大雑把な学習をしても意味がありません。問題を解き続ける内に学習できる子供もいます。逆に言うと、問題の中から法則性や規則性を読み取り、自ら学習できる子供だけが、出来る子供なのです。そこには、パズルなどの入る余地はありません。

    では、そうでない子供はどうしたらいいでしょうか?今までの学習スタイルからするとあきらめるしか方法がありません。

    しかし、もし、平均なら平均を徹底的に分析し、どんな子供にもその規則性や法則性を理解させることが出来たらどうしょうか?誰でも優等生になれますよね。

    これは、莫大な量があり、一朝一夕に仕上げることはできません。しかし、私は、これを徹底的にやって、どんな子供でも、難問が解けるような参考書なり指導書を作りたいと考えています。

    私は、出来る子供が出来るのではなく、出来ない子供がなぜ出来ないかを、理論的に突き詰め、パズルなどといった感覚的な手法では無く、これをやれば必ずこうなるという学習方法を確立していきたいと考えていますし、現在それを実践しています

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