やがて、余計なものをすべてそぎ落とすかのような、単純にして質素な茶事が注目されるようになります。そこでは侘と寂という日本人ならではの感性が尊ばれました。
この侘と寂にはいろいろな解釈が存在し、これが正解というものはありません。ただ豪華絢爛な美の世界の対極にある、素朴で、歳月の過ぎゆくままに古びてゆく姿に美を見る境地。日本古来の「もののあはれ」にも通じる感覚です。
たとえば木の家具が何年もかけて傷んでいく様子、そうした身近な滅びの姿も侘と寂を感じるものといえます。茶の世界における寂という言葉は、錆と同じ意味合いを持ち、時の経過により自然に古くなってゆく様子を表わします。
わびさびの心
現代に生きる「侘」と「寂」
大九工務店
http://dai9koumuten.jp/wabisabi/index.html
臨済宗の祖である栄西が大陸から持ち帰った茶の文化は、室町時代から安土桃山時代にかけて独自の成熟を見せました。
大陸伝来の格式ある茶事が豪華絢爛に行われる一方で、草庵の茶と呼ばれる質素な茶事も開かれるようになったのです。
やがて千利休に代表される、余計なものをすべてそぎ落とすかのような、単純にして質素な茶事が注目されるようになります。
そこでは侘(わび)と寂(さび)という日本人ならではの感性が尊ばれました。
この侘と寂にはいろいろな解釈が存在し、これが正解というものはありません。
ただ豪華絢爛な美の世界の対極にある、素朴で、歳月の過ぎゆくままに古びてゆく姿に美を見る境地とでもいいましょうか。
日本古来の「もののあはれ」にも通じる感覚です。
たとえば木の家具が何年もかけて傷んでいく様子、そうした身近な滅びの姿も侘と寂を感じるものといえます。
茶の世界における寂という言葉は、錆と同じ意味合いを持ち、時の経過により自然に古くなってゆく様子を表わします。
日本は戦後の焼け跡から見事に復興し、高度経済成長の時代を経て、いっとき爛熟の様相を見せました。
しかしすでに少子高齢社会となり、「下り坂の時代」に入ったと言われています。
今まさに侘と寂の美意識が精神的支柱になる時代を迎えたのではないでしょうか。
日本建築の伝統を、未来に伝えます。
大九工務店
http://dai9koumuten.jp/index.html
日本が世界に誇る伝統文化、茶道。
その舞台となる茶室には長い歴史に育まれた茶の湯の美が表現されています。
茶道に作法があるように、数寄屋建築にも約束事があります。
それらを厳格に守りつつ時代に適応する茶室を造らねばなりません。
しかし日本が生んだ独特の建築でありながら
数寄屋建築に携わる専門家は減り続けています。
この伝統の灯を消してはならない・・・
大正初期から宮大工として活躍し寺社建築に
取り組んできた大九工務店はいま数寄屋建築に力を注いでいます。
ただ茶室を設計、施工するだけでなく建築中の茶室で
建築過程をすべて公開するなど
数寄屋建築の普及と継承のために多くの試みを行っています。
欧米の模倣や追随を離れ、和の本質を見直す時代。
大九工務店は数寄屋建築と寺社建築の伝統を未来に伝えます。