齋藤勝裕

「どちらに優先権があるのか、ハッキリしない」という場合に使われるのが、この「タマゴか先か、ニワトリが先か」という言葉。「タマゴがなければニワトリは生まれないのだからタマゴが先だ」「いや、ニワトリがいなければタマゴは生まれないのだから、ニワトリが先だ」― 一見(一聴)、どちらの言い分ももっともに聞こえ、どちらが正しいとは言いかねる。
しかし、生命科学的に見たら答えは明らかである。交配の実験で考えてみよう。A種のニワトリとB種のニワトリを掛けあわせて新種のC種のニワトリをつくるとしよう。C種の生命体として最初に誕生するのは受精卵であり、タマゴである。
これをDNAの見地から考えると、父親AのDNAはaであり、母親BのDNAはbであるとすると、この両親の生殖細胞が合体して子供CのDNA=cができることになる。そしてDNAこそが生命体の証明であり、戸籍なのである。したがって、「新生物C」が最初に発生するのは受精卵としてなので、「タマゴが先!」である。

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