午堂登紀雄

仮に自分の正義があったとしても、それを他人に押し付けようとするからイライラするし、トラブルも起きる。それがもとで孤立していくわけです。
だから、もし他人の発言や行動にイライラしたり怒りの感情が芽生えたりしたときには、なぜ自分は怒りを覚えたのか、その理由を振り返ることです。
それは自分の中に「こうあるべき」という常識や正義があって、それに反しているから。だから、イライラや怒りの感情を取りのぞくためには、その「べき」は万人に当てはまらないことに気づくことです。他人には他人の常識や正義があることを受け入れ、「そういう人もいる」と多様性を認められれば、イライラする場面 を減らすことができます。

One thought on “午堂登紀雄

  1. shinichi Post author

    「いい人」をやめれば人生はうまくいく

    by 午堂登紀雄

    たとえば、大きな自然災害などの直後は、「パーティーなどのイベントは自粛すべきだ」という美徳があります。彼らにとってはそれが被災者・被害者に寄り添う姿勢であり、正義なのです。だから彼らは、そんなときにお祭り騒ぎをしている人を「けしからん」「不謹慎だ」と非難します。
    実際、東日本大震災後に海外に逃げた人を非国民と非難したのも彼らです。彼らは、災害直後だからこそ逃げずに手を取り助け合っていくべきだと考えていて、それを日本人全員に強要します。
    いい人は、自分は正しい、良識ある人間だ、相手のためを思っているという確信があるので、自分の常識とは違う他人に我慢ができません。
    彼らは、なぜ人は自分の考えている正しさを実践しないのか、なぜ自分の正義が実現していないのか、と感じてイライラします。
    そのため、自分とは関係ない相手であっても否定し攻撃します。「ブラック企業は許せない」「無給で残業させるなんてもってのほかだ」などと、正義の代弁者として、自分の常識に反する人や会社を糾弾します。
    そして、こういう「正義の剣」を安易に抜いては振り回す人は周囲から疎まれ、人が近寄ってこなくなります。もっとも、こんな人は世界中にいて、たとえば「お前んところの神様なんて認めねーよ」「お前の神様が言ってることなんてクルクルパーじゃねえか」と宗教で戦争まで起きるくらいですから。

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