いけばな嵯峨御流

日本は美しい自然に恵まれ、四季折々の風景は心の安らぎを与えてくれます。昔から人々は、常に変化していく植物の美しさを瓶に移し、神仏に捧げ、花と語らい、そして少しでも長もちさせたいと考えました。

そこにより深い感動を持たせようとしたとき、芸術としての「いけばな」が生まれたのです。


平安の初め、嵯峨天皇が大覚寺の大沢池で、菊ガ島に咲く可憐な菊を手折り殿上の花瓶に挿されました。その姿が「天、地、人」三才の美しさを備えていたことに感動され、「後世花を生くるものは宜しく之を以って範とすべし」とおっしゃいました。これがいけばな嵯峨御流の始まりであると伝えられています。嵯峨天皇の自然や草木に対する慈しみの心が、嵯峨御流の礎になっています。

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