東京新聞


今回取り上げたはけの道や野川周辺に残されている貴重な自然環境は、都心からの近さを考えると「奇跡的」と表現してもおかしくない。はけがつくった森の、江戸時代以前からの在来植物の割合は86%。年の緑地としては驚くべき数字だ。域内道路は狭く、大規模開発と無縁だったことなどいくつもの幸運が重なった結果だろう。だが、周辺には二本の都道計画があり、目が離せない状況が続く。

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  1. shinichi Post author

    TOKYO発
    聖火を待つ街

    小金井新聞
    黄金(こがね)の泉こんこんと
    都心近く 「はけ」が守った奇跡の自然

    東京新聞 2020年(令和2年)1月7日(火曜日)

     「土地の人はなぜそこが『はけ』と呼ばれるかを知らない」
     こんな書き出しで始まる大岡昇平の恋愛小説「武蔵野夫人」の舞台は小金井市南部の野川や、はけと呼ばれる国分寺崖線の一帯だ。
     はけは、古代多摩川がその流れを南へ変えていく過程で武蔵野台地を削り取った跡、湧水が多く、宅地化が進んだ今も武蔵野の昔ながらの景観を色濃く残す源となっている。

     広大な野川公園で思う。ここは本当に東京なのか―。

    編集後記

    今回取り上げたはけの道や野川周辺に残されている貴重な自然環境は、都心からの近さを考えると「奇跡的」と表現してもおかしくない。はけがつくった森の、江戸時代以前からの在来植物の割合は86%。年の緑地としては驚くべき数字だ。域内道路は狭く、大規模開発と無縁だったことなどいくつもの幸運が重なった結果だろう。だが、周辺には二本の都道計画があり、目が離せない状況が続く。

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