師岡カリーマ

 新型コロナ感染拡大を防ぐため、ロックダウン実施中のインドからニュース。北部では、30年間見えなかった冠雪ヒマラヤが姿を現した。 経済活動停止で空気の汚染が改善されたためだ。人間が汚染をやめれば、自然は凄いスピードで本来の姿を取り戻そうとする。その回復力は感動的だ。収入減を絶たれた者には災いでしかないが、この疫病自体、自然軽視の結果と言われる。
パリも都市封鎖開始から二日で汚染が約30%改善された。現代人の日常が環境にかける負担の大きさが分かる。度々の異常気象で脅かしても改めてくれなかった人類を、地球はウイルスという劇薬に訴えて、一斉停止させることに成功した。これを機に、今までの日常の「当たり前」を見直す時かもしれない。
同じ頃、国際通貨基金(IMF)のブログでは「中国経済に再稼働の兆し」。上空で観測される二酸化窒素濃度増加が根拠とされ「励まされる兆候」だという。今停止している経済も、中国同様復興できるとう道標が朗報なのはわかる。それでも、気候変動の主犯である二酸化窒素が増えて喜ぶのは、なんとも皮肉でアナクロな話だ。
IMFによれば今年は世界恐慌以来の景気後退となるが、来年は高成長が期待できるという。今度は自然に敬意を払うクリーンな経済の飛躍による成長を。もうきれいごとじゃない!

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