記憶の奥底

初めて会ったのは
いつのことだろう
もうずいぶん前のことのようだし
つい昨日のことのようでもあるし

その時に 初めて会った時に
君に心を揺り動かされたのは
記憶の奥底に眠っていた懐かしい感情が
目覚めたからに違いない

心が静かになった時に
記憶の奥底に分け入ってみたら
そこには君に似た人が いや 君がいて
僕に向かって微笑んだ

僕の記憶の奥底に
なぜ君がいたのか
なぜ いたのか

時間が経って 僕が消えた後で
君も消えた後で
僕のような人が 君のような人を見て
記憶の奥底に眠っていた懐かしい感情が目覚め
心を揺り動かされたら
その時
僕のような人は 君のような人に
なにをするのだろう
僕が君にしたようなことを するのだろうか
それとも 懐かしさに負けて
なにもせずにいるのだろうか

君の記憶の奥底にも
僕がいるのだろうか
それとも いないのか

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