その布は
得も言えない色をしている
近くで見ても
遠くから見ても
同じ色をしていて
純粋で
誇り高い

明るいところでも
その色は光に負けず
暗いところでも
その色は影に負けない

ところが布の持ち主が現れて
ここに違う色がついている
あそこにも違う色がついていると
言う

たとえ染みがついていたとしても
その布が
美しいことには変わりがない
その布の色が
染みに侵されることはない

全体を見ずに染みがついていると言われても
布はいつものように
今日も同じ色をして
純粋に
誇り高く
輝いている

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