ひとりで生きる

人は生きるために集団になる
いや 人は集団になるようにできている

人はひとりでは生きられない
そもそも人は 両親なしに生まれたりはしない

育ってゆくにも 大人になるにも
母親や 保護してくれる人の助けが 必要だ

人は快さを求め 不快を避ける
他人のことより 自分のことを考える

快さを求め 不快を避けるなかで
人は競争をしたり 闘ったりする

闘いに合理的な解決方法はない
権力だけが問題を解決できる

合理的な考えは 解決には遠い
人と人の関りは 理屈ではない

自分のことだけを考えていれば
休むことも楽しむこともできない

雨が降らなければ 水の取り合いになる
人が増えすぎれば みんなが喉の渇きを覚える

他人のために何かをすれば 喜びを感じ
他人のことを顧みないと 苦痛を感じる

でも だからといって
米屋や パン屋や 魚屋や 肉屋が
客のために商品を売るわけもなく
そこにあるのは ただ
儲けたいという欲求だ

損得計算の上に作られた冷たい社会に
心優しい人たちの気持ちは通じない

人は社会的だ
孤独を嫌うし 他人と交わろうとする
未開の地の家族は 他の家族と助け合う
共同して獲物を捕ったり
敵から自分たちを守ろうとする

集団のなかにいて病気になれば
集団のなかの決まりに従うしかない
病気になれば 集団のなかの呪い師に身を委ね
妊婦が産気づけば 産婆に赤ん坊の生命を委ねる

集団と社会とは違うという

でも 社会が突然なくなって
ひとりで生きてゆける人が いったい何人いるだろう
集団を作り助け合うことでしか 生きてゆけないのではないか
集団を作ってとしても 食べ物を得ることすらできないのではないか

私たちはひとりでは生きてゆけない
そしていつの間にか
集団でも生きてゆけなくなってしまった
社会がなければ 水すらも得ることができない
私たちはとても 弱い

1 thought on “ひとりで生きる

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