どこにいても なにをしても

影に祈りながら 歩き続ける
生きる夢を見て 年老いてゆく
目先のことよりも 大事なのは
誰も見ない 遠くのこと

森の奥深くで 木が倒れる
途切れなく 水が流れる
書き留めることができないのは
失われてゆく時間のせいなのか

どこにいたとしても
なにをしたとしても
君が消えることはない
聞こえない音を風が伝える

権力者のいない国を見つけ
戦いのないところに住んで
諍いや言い争いを忘れ
武器を持たずに暮らす

人がこき使われるところを捨て
人が自然と戯れるところに行く
真実のない人たちを忘れ
優しい人たちを信じる

公平とか公正とか言わず
侮辱も軽蔑もされず
無関心が許される社会で
陽を浴びて静かにすごす

音のない世界を楽しみ
色のない世界で遊ぶ
向こう側の世界を思い浮かべながら
こちら側の世界を愛し続ける

どうしたらと
そう言いかけて僕は
どうしてもと
口にした

なぜと考えるのをやめて
どうしたらと考える
誰かを思うのをやめて
君のことだけを思う

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