日野百草

「欧米も日本も、世界の多くがロシアに対して制裁を実施しましたが、商売的には損を覚悟の正義です。ロシアの資源を中心に欧米はロシア経済に依存していた。それをごっそり中国が手に入れる、実際、中国系商社はEU諸国が手を引いた分野で活発に取り引きしています」
 日本が中国に貿易戦争で負け続け、いわゆる「買い負け」を繰り返して久しいが、中国は世界中の資源を、食料を買い漁っている。主要穀物の大半は、まず中国との交渉になっている。理由は簡単で金だ。高く買ってくれる国に売る、高く買うほうが「買い勝つ」、ごくシンプルな貿易戦争の構図である。
 。。。資源がないために苦しんできた日本、金がなければ誰も救けてくれないかもしれないし、先の大戦で大いに味わった禍根でもある。まして地震などの自然災害も頻繁で、火力発電所の一部停止を理由に3月22日に東京電力として初の「電力逼迫警報」を発令した。資源を他人頼みの日本のエネルギー政策など砂上の楼閣である。実際の戦争と同様に、経済もまた戦争である。筆者も友人のいるウクライナの勝利を願うが、日本が経済的に負けては話にならない。
「資源のある国や食料自給率の高い国はいいんですよ、しばらくは自国でなんとかできる。ロシアだって旧ソ連時代レベルの経済に戻ったって天然資源も食料もあります。国民も貧乏に慣れてるでしょうし。でも日本はあんな制裁を受けたら一瞬で崩壊するでしょうね」
 日本のエネルギーに対する対外依存は戦前とほぼ変わらない。むしろあの当時以上にエネルギー資源を常に確保しなければ日本そのものが終わるほどに、国民生活も含め対外依存は大きくなっている。食料などまさにそれで。
「そうですね。私は食料が専門ですが、たとえば中国はとくに牛肉と小麦が欲しい。以前牛肉の話はしたと思いますが、どんだけ小麦が欲しいんだってくらい、これまでも買い漁ってましたからね」
 。。。まさに世界食料争奪戦、戦争の裏で戦争をしている。国際経済は究極のリアリズムだ。そして日本は小国ウクライナが大国ロシアと戦争しているのと同様に、いやそれ以上の超大国、中国とその戦争を経済でしている。激安賛美、客の神格化、円安政策が中国につけこまれている。経済戦争の敗北は後から気づくもの、負ける過程では気づきづらいだけに恐ろしい。

3 thoughts on “日野百草

  1. shinichi Post author

    ウクライナ侵攻の裏で進む世界食料争奪戦 激安を賛美する日本の危うさ

    by 日野百草

    NEWSポストセブン

    https://www.news-postseven.com/archives/20220327_1738485.html?DETAIL

     ロシアがウクライナ侵攻を始めて1か月が経った。この紛争に対して、どう向き合い、どのような態度をとるのか世界中が決断をせまられ、日本もロシアへの経済制裁に参加、ただし中国はのらりくらりとどの陣営にも与しないままだ。ロシアへの経済制裁をめぐり、貿易の世界では何が起きているのか、中国はこれから何を狙っているとみられるのか、俳人で著作家の日野百草氏が現役商社マンに聞いた。

     * * *

    「この戦争、最終的に勝つのは中国かもしれませんよ」

     ロシアがウクライナを侵略してしばらく、専門商社に勤めるA氏(40代)と連絡をとる。この時点で開戦から半月が経過、短期間で首都キエフを制圧するというロシア、プーチン大統領の目論見は外れた。それはともかくとして、なぜ中華人民共和国(以下、中国)が勝つのか。

    「欧米も日本も、世界の多くがロシアに対して制裁を実施しましたが、商売的には損を覚悟の正義です。ロシアの資源を中心に欧米はロシア経済に依存していた。それをごっそり中国が手に入れる、実際、中国系商社はEU諸国が手を引いた分野で活発に取り引きしています」

     日本が中国に貿易戦争で負け続け、いわゆる「買い負け」を繰り返して久しいが、中国は世界中の資源を、食料を買い漁っている。主要穀物の大半は、まず中国との交渉になっている。理由は簡単で金だ。高く買ってくれる国に売る、高く買うほうが「買い勝つ」、ごくシンプルな貿易戦争の構図である。

    「人権を気にしない国だから強いですね」

     自分たちの国が発信源のコロナ禍でも気にせず自粛ムードの世界の中で買い漁った。アルゼンチンなどあまりに主食の牛肉を中国に売ってしまうために輸出の規制を強化した。それでもアルゼンチンの酪農家、企業からすれば安い国内業者や一般国民に売るより高く買ってくれる中国に売る。残念ながら日本でも農業に限らずその傾向が生まれ始めている。2021年には日本の農林水産物および食品の年間輸出額は1兆円を超えた。その中でも中華人民共和国(香港含む)への輸出は4割を超える。

    「戦争が起きても気にしない。私たちとの取引でも金の話に終始します。情とか関係性なんて気にしない、徹底しています」

     それが中国という国と企業のメンタリティとすれば、ある意味グローバリズム経済にはうってつけである。だからこそ、わずかの間に世界経済の主役に躍り出た。

    「ロシアもウクライナも、日本企業としては取引先として拡大している最中でした。国情はどちらも不安定で西側の商慣習にも不慣れな国ですが、国策込みで天然ガス開発は成果が出ていたはずです」

    ウクライナとロシアを両天秤にかける中国

     ロシアからは2009年からLNG(液化天然ガス)出荷が始まった「サハリン2」という開発プロジェクトを進めていた。三菱商事や三井物産など日本を代表する商社も絡んでいる。実際、日本の10%近くがロシア産のLNGとなるまで成長した。

    「ロシアの侵略行為は許せませんが、当事者はもちろん、日本人も痛みを伴う制裁は避けなければいけません。中国のようにしたたかに進めるべきです」

     この「サハリン2」に参加していた英国に本拠地を置く多国籍企業シェルは撤退を発表した。これに限らず制裁に参加する企業は続出、別の開発プロジェクト「サハリン1」の米エクソンモービルも撤退に向けて操業停止、BPもロシアの石油事業からの撤退を表明した。ロシアも損害だがこれら大手エネルギー企業も数兆円規模の損失を被るとされている。しかし日本は一時的な停止という状態。日本商工会議所の会頭は、日本が撤退しても中国がロシアから貰うだけ、と警戒感を示している。

    「そうでしょうね、中国はしたたかです。日本まで撤退すれば、あれだけのガス田をまるごと手に入れられる可能性があります」

     撤退すれば日本のLNGの10%が消える。国内価格も2割から3割上がるともいわれる。LNGは火力発電の主力燃料、東京電力によれば火力発電の7割はLNGとのこと。日本国内でも千葉県を中心に生産できるが国内需要のわずか2%程度、98%は輸入に頼っている。中国は制裁に参加することもなく、日本が育てた資源を漁夫の利で得ようとしている。

    「それが中国です。私は戦争に反対ですしロシアは侵略者で許せません。でも企業利益はもちろん、国益、国民の生活を考えれば、このロシアの途方も無い資源を中国が独占する可能性はもっと問題視すべきです。サハリン1も含めて中国の覇権はさらに強固になります。ウクライナが勝って日本が負けるのは本末転倒です」

     あくまで商社マンとしての考えだが、現実的に考えればそうだろう。資源がないために苦しんできた日本、金がなければ誰も救けてくれないかもしれないし、先の大戦で大いに味わった禍根でもある。まして地震などの自然災害も頻繁で、火力発電所の一部停止を理由に3月22日に東京電力として初の「電力逼迫(ひっぱく)警報」を発令した。資源を他人頼みの日本のエネルギー政策など砂上の楼閣である。実際の戦争と同様に、経済もまた戦争である。筆者も友人のいるウクライナの勝利を願うが、日本が経済的に負けては話にならない。

    「資源のある国や食料自給率の高い国はいいんですよ、しばらくは自国でなんとかできる。ロシアだって旧ソ連時代レベルの経済に戻ったって天然資源も食料もあります。国民も貧乏に慣れてるでしょうし。でも日本はあんな制裁を受けたら一瞬で崩壊するでしょうね」

     日本のエネルギーに対する対外依存は戦前とほぼ変わらない。むしろあの当時以上にエネルギー資源を常に確保しなければ日本そのものが終わるほどに、国民生活も含め対外依存は大きくなっている。食料などまさにそれで。

    「そうですね。私は食料が専門ですが、たとえば中国はとくに牛肉と小麦が欲しい。以前牛肉の話はしたと思いますが、どんだけ小麦が欲しいんだってくらい、これまでも買い漁ってましたからね」

     肉に関してはこれまでも『憂国の商社マンが明かす「日本、買い負け」の現実 肉も魚も油も豆も中国に流れる』および『商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場 日本がこのままでは「第二の敗戦」も』で言及してきたが、中国はその圧倒的な経済力と金に糸目をつけない「買い勝ち」で世界の食料を買い漁ってきた。国力の低下と円安、過度の品質へのこだわりはもちろん、改善書やら報告書やらに過剰な要求をする「めんどくさい客」としての商慣習により「買い負け」の日本。それとは対照的に中国は必要ならば十分な金を出し、細かいことには気にしない商慣習(国民性?)でアメリカと中国によるコンテナ輸送のドル箱路線を確立した。同じく拙筆『なぜポテトはSのままなのか 日本の港がコンテナ船にスルーされる現実も』でも言及した通り、ついには日本に寄ると損、とばかりに一部の船会社では日本に寄り渋り、抜港するようになった。

    「もちろんウクライナからもロシアからも、中国は小麦を調達してきました。これからも両天秤でうまくやるのでしょう」

     中国はロシアのウクライナ侵略からすぐ、ロシア産小麦の輸入拡大を発表した。ロシアに対しては検疫による制限をかけていたが一気に方針転換した。そしてウクライナには1000万元の物資を送るとした。

    「中国は世界トップクラスの援助国なんです。なんだかんだ、金を一番くれる人がいいでしょう。それを中国はわかっている。まして中国は金と一緒に物資も出すんです。貧乏な国はお金も喜びますが現物をもっと喜ぶ」

    中国はロシア経済も飲み込もうとしている

     中国は金も物も出す。もちろん紐つきだが、出さない国よりありがたいのは苦しい国にとっては当然だ。海底火山の噴火に見舞われたトンガにも金だけでなく1000万ドル以上の重機を送った。そんな中国が気に入らないなら日本がそれ以上に出せばいいだけの話だ。

    「中国はロシアとウクライナの二面外交を展開してきました。両国が戦争してもそれって、ほんとしたたかだと思います」

     制裁による経済危機とルーブルの排除による混乱を来したロシアも、侵略されて物資不足のウクライナにも恩を売る形になる。中国は当事者ではないのでどちらかに肩入れする必要もない。アメリカが中国を一方的に非難しきれないのはこの辺も原因か。

    「中国はロシア経済も飲み込もうとしています。勝とうが負けようがロシアの経済的な敗北は決定しているようなものですから、のらりくらりと両天秤で待てばいい。すべて経済力のなせる技です」

     ましてや中国は小麦の自給率は98.5%(2020年)、その上で貪欲に買い占めている。統計が中国のいいように仕向けられているとしても、10%程度しかない日本よりは確実に自給力はある。それでも買い占める。

    「自給率と言うと人間が食べる分で考えがちですが、家畜の飼料としても重要です。『ふすま』って聞き慣れない人も多いかと思いますが家畜の配合飼料に使われます。小麦粉を作るときに取り除く部分で小麦の20%ほどがこの『ふすま』になります。保存があまり効かないので絶えず輸入、生産する必要があります。もちろん小麦粉そのものも10%くらいは飼料に使われます」

     小麦粉を作るときに除かれる外皮が『ふすま』だが畜産には欠かせない飼料である。日本は飼料穀物のほとんどを輸入に頼っている。

    「みなさんが口にする小麦製品のほとんどは輸入です」

     小麦はもちろん大麦、トウモロコシ、高梁(こうりゃん)などのほとんどが海外から輸入されている。日本の飼料自給率は25%(!)、食料自給率の67%(生産額ベース・2020年度)どころかカロリーベースの37%(同)すら大幅に下回る。肝心の餌がそれなので「牛肉が不足しても国産の牛をもっと育てて食えばいいじゃないか」とはいかないのである。

    「国産小麦もあるにはありますが、地場のうどんとか高級料理とか、限られた場面でしか使われませんね」

     小麦と聞くと小麦粉そのものはもちろんパン、うどん、パスタを想像するだろうが、加工食品としては餃子(皮)やカレーのルー、菓子などあらゆる食品に小麦が使われている。冷凍食品も、コンビニ弁当も、カップ麺も、私たちが現代社会で便利に食している多くの商品に小麦が使われている。自給率は10%に満たないというのに。

    「もちろん日本はロシアやウクライナから小麦はほとんど輸入していません。ロシアもウクライナも小麦輸出大国ですがEUの一部やアラブ、北アフリカ向けですからね。でもシカゴ(穀物市場)の相場は個別で関係なくとも影響を受けます。もちろん日本もです」

     米国のシカゴ商品取引所は取引量と金額が世界で最も規模が大きいため、そこでの小麦やトウモロコシなど農産物の価格は「シカゴ相場」と呼ばれ、世界の穀物価格の指標として扱われている。そのシカゴではこの3月、14年ぶりに最高値が更新された。もちろん戦争、世界の小麦輸出量全体の16%を占めるロシアと、10%のウクライナという小麦の世界的産地の影響だ。

     日本にとってロシアやウクライナの小麦は関係ないが、世界全体の供給量の減少は回り回って日本の買い付け価格の高騰も招く。日本が買っていたアメリカ、カナダ、オーストラリア(この3カ国で日本の小麦輸入の9割以上を占める)の顧客に、これまで以上にEUや中東、アフリカが割って入ることとなる。

    「3月に入って農水省は(小麦の引き渡し価格を)17%引き上げました。いまは引き上げ前の価格で市場に回ってますが、在庫が無くなる夏くらいには小売に反映されるでしょうね」

     小麦は米とともに主食であり国民生活の生命線のため国家貿易下にある。そのため日本政府が一元輸入して企業に販売しているが、戦争が始まる前から小麦の高騰と円安による厳しい綱渡りが続いていた。そこにロシアのウクライナ侵略。戦争が長引けば小麦はもちろん他の穀物も高騰するだろう。戦争の拡大はシーレーン(海上交通路)にも影響を及ぼす。

    「戦局次第では買い負けどころの話ではありません」

     決して大げさではなく、日本国民を日々食べさせるのに石油や穀物を航空機だけで運ぶわけにはいかない。巨大船舶でひっきりなしに運ぶしかないのだ。もちろん日本のシーレーンは太平洋が中心だが、ロシアやウクライナ海域、その海域のシーレーンの影響をモロに受ける関係諸国(とくにEU)の船舶輸送が打撃を被れば、ただでさえ上がり続ける船賃がさらに上がる。船の保険料も上がる。世界各国の損保会社はもちろん、日本の大手損保3社も海上保険料の値上げを決めた。それらはすべて日本の買い負けと、さらなる国内の価格高騰、日本人の生活に影響を及ぼす。今年はあらゆる輸入に頼る商品が高騰することだろう。

    「その点、中国が一番美味しいんです」

     それはそうだが、アメリカはどうか。

    「アメリカは中国には本気になれないと思います。中国はうまくロシア、ウクライナ両方と付き合い続けています。アメリカともそうです。ロシアには強気のアメリカも中国には苦言だけ。実際、今日このときも米中航路は順調ですからね。現場知ってる人はわかるでしょうが、米中の仲が(決定的に)悪くなるとか、手を切るとか絶対ないですから。腹立ちますけどね」

     これはまったくそのとおりで、米中はトムとジェリーではないが「仲良く喧嘩」しているだけである。もちろんアメリカも自国を犠牲にしてまでロシア問題に首を突っ込む気はない。おそらく中国は彼の言う通り、この戦争を機に一帯一路、シルクロード経済ベルトの覇者となるかもしれない。

     中国はこの戦争が始まる前の2月4日、中露首脳会談で年間480億立方メートルもの天然ガスの供給契約を結んだ。また契約には小麦の輸入量拡大も盛り込まれていた。ロシアには世界の4割を産出するパラジウムなど貴重な資源も多い。中国はその強大な経済力でロシアと協力どころか従属させようとしている。ロシアが勝っても負けても、プーチンがどうなろうと、すでに紙くず寸前のルーブルとジャンク級の格付けとなったロシアは中国経済に頼らざるを得ない。中国、いまのところしてやったりだろう。

    「日本もその辺はうまくやるべきでしょう。したたかにロシア、ウクライナとも関係を維持するべきです。まだ金出せば調達できる小麦はともかく、さきほどのサハリン2なんて絶対に撤退なんかしちゃだめですよ」

     あくまで商社マンとしての立場の話だが、ビジネスとすれば正解だろう。日本はコロナ禍でも世界的に厳しい自粛を国民に強いてきた。国民の生命が大切なことは当然だが、経済的には厳しくなり、「命より経済」の大国からはさらに遅れを取りつつある。政府も本音は経済優先なのだが、生真面目な国民性に苦慮しているように思う。ウクライナ支持はもちろん、許されざる侵略者ロシアを非難するのも当然だが、エネルギー資源もなく食料の大半も輸入に頼らざるを得ない国である日本は資源大国のようにはいかない。ロシアと通じて私腹を肥やす日本の利権屋には気をつけなければならないが、中国にみすみす横取りされるのもまた国益を損なう。

    「中国が気に入らないのは私もそうですが、あれだけの大国がしたたかに振る舞っているのに日本が超大国のように威勢よく振る舞うのはどうかと思いますよ。商売で実感する身としては、どこもウクライナを本気で支援しようなんて思ってない、天秤にかけてます」

     筆者が思うに、アメリカもEUもお互いの出方を伺っているように見える。あわよくば中国のように、あそこまで露骨でなくとも経済的損失は避けたい思惑がある。ロシアへの経済協力予算21億円をちゃっかり2022年度予算案に盛り込んだ日本政府もまたそうだろう。

    「ロシアに制裁しながら援助予算はキープでガス田開発ものらりくらり、ウクライナは本当に可哀相ですがこれでいいと思います。あとは円安だけなんとかしてくれれば及第点なんですけどね。このままだとさらに買い負けが進みます。ウクライナが可哀相なのはわかってますが、日本も食わなきゃいけませんから。みなさん本音はそうでしょう」

     まさに世界食料争奪戦、戦争の裏で戦争をしている。国際経済は究極のリアリズムだ。そして日本は小国ウクライナが大国ロシアと戦争しているのと同様に、いやそれ以上の超大国、中国とその戦争を経済でしている。激安賛美、客の神格化、円安政策が中国につけこまれている。経済戦争の敗北は後から気づくもの、負ける過程では気づきづらいだけに恐ろしい。

    「その自覚、みなさん薄いと思います。彼らは本気ですよ」

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  2. shinichi Post author

    Can China prop up Russia’s failing economy?

    by Anastasia Kapetas

    https://www.aspistrategist.org.au/can-china-prop-up-russias-failing-economy/

    The Russian economy will contract by 35% in the second quarter of 2022, and by 7% overall this year, according to JP Morgan. That’s probably an extremely conservative estimate that doesn’t take into account the cascading effects of sanctions and supply-chain issues. Other economists are predicting a 15% GDP drop in 2022.

    If China was to decide to help Russia stabilise its economy, it would have to help Russia pay for imports, boost its currency, and increase support for its oil and gas sector. But how could China do this?

    Beijing could direct China’s banks to increase bilateral loans and export credits to Russia to help it pay for goods and sell its commodities. However, so far two of China’s largest state-owned banks have restricted US-dollar-denominated financing for Russian commodities. The China Development Bank and the Export–Import Bank of China have provided billions of dollars in credit to Russia related to projects under China’s Belt and Road Initiative, and it’s unclear what their sanctions exposure is.

    China could attempt to lessen Russia’s dependence on imports of critical technology from the EU, US and East Asia through import substitution, but it probably can’t provide Russia with many of the high-end technical and machining products that it requires. And there are some indications that Chinese exporters fear secondary sanctions and doubt Russia’s capacity to pay for imports.

    China apparently refused to supply Russian airlines with parts when Boeing and Airbus blocked sales. There are also reports of Chinese smartphone companies being unable to take advantage of the departure of Apple, Google and Samsung from the Russian market because of payment difficulties caused by sanctions.

    China’s central bank could speed up Moscow’s access to the US$77 billion of Russian foreign exchange reserves held in yuan, to allow it to pay import and debt bills.

    It could also agree to a fixed renminbi–rouble exchange rate to help Russia pay for imports, but that would mean large-scale subsidising of Russian consumers given the actual value of the rouble. Instead, China is allowing the rouble to depreciate against the yuan, making it cheaper for China to purchase Russian commodities.

    Beijing could also allow Russia to buy goods through China’s CIPS financial messaging system in yuan to try to circumvent SWIFT sanctions. But CIPS uses the SWIFT system and since CIPS makes up only 3% of payments globally, it’s not big enough to handle Russia’s needs.

    There’s speculation that Beijing could start buying Russia’s gold reserves, valued at about US$140 billion. But the US is moving to impose secondary sanctions on trading in Russian gold.

    China could try to replace Western divestment in Russia’s major oil and gas projects and companies, and there are reports that Chinese energy majors are considering buying or increasing their stakes in Russian energy giants like Gazprom. But talks are in early stages and are being couched as a hedge by China against global inflation, rather than support for Russia, indicating continued caution from Beijing.

    And China might also be wary of stranded-asset exposure over the longer term from overinvestment in fossil fuels as the global economy transitions to renewables. It might prefer to put more capital into Russian metals, agricultural assets and water infrastructure.

    Russia might seek to increase its oil and gas sales to China, but Chinese pipelines and storage facilities may not be engineered to cope with extra supply, and it’s unlikely that demand in China would grow enough to replace the loss of income from the EU in the event of an embargo.

    Some analysts argue that Moscow’s previous energy deals with Beijing, such as the 2019 Power of Siberia natural gas pipeline agreement, are unprofitable for Russia anyway due to internal corruption that has inflated construction costs, and the low prices that China negotiated. This dynamic will worsen for Russia as its economy weakens further and China seeks even cheaper gas as a buffer against global inflation.

    Beijing may bargain that the West would be reluctant to extend secondary sanctions to China, which may be more damaging to the global economy, or that it may not be able to enforce them if it did. But the US has warned that it will sanction Chinese companies that supply products to Russia, saying a critical technology embargo against China would be considered in that eventuality.

    However, to make a real difference, these measures would need to be part of a highly coordinated and very public whole-of-government effort by Beijing, and they would take time to implement. Ad hoc assistance that keeps China under the radar of secondary sanctions is unlikely to help Russia much in the short term.

    And none of these potential actions by China are likely constitute a lifeline to a commodities-based economy so highly exposed to Western markets. Although Russia’s trade with China has surged in recent years, a lot of that growth is probably due to inflation of fossil fuel prices rather than volume. Taken together, Russia’s trade with the EU, US, Japan and South Korea is more than double its trade with China and the EU remains Russia’s largest single investor.

    The damage to Russia’s economy is likely to be permanent, even with China’s help, and even if Putin earns some sanctions relief by withdrawing from Ukraine. The combination of sanctions, Russian countermeasures, and the diversification of major markets from Russian energy are undoing decades of economic progress and integration into the global economy in ways that will be difficult to reverse.

    Russia’s economy will face further shocks in the next decade; it’s completely unprepared for the global energy transition, climate change and a likely leadership succession crisis.

    Some analysts have argued that China wants a weak Russia so that it can exert more influence over its leadership and buy up distressed Russian resources on the cheap and Russian military technology that Moscow so far has been reluctant to sell. This may well be the case, and Chinese companies certainly will seek opportunities where they can in the wreck of the Russian economy.

    But the costs of underwriting the economy of a malevolent nuclear-weapon power in rapid decay could outweigh any gains. Russia may be too big, too nativist and too chaotic to become a useful, quiescent client state for China in the long term.

    In Beijing and Moscow’s shared neighborhood, Russia’s economic combustion is already having a knock-on effect on financially dependent strategic buffer zones and client states, including Belarus, Chechnya, Abkhazia, South Ossetia, Kazakhstan and Transnistria.

    And other Central Asian BRI states are starting to worry about a drying up of remittances from Russia, which in Tajikistan’s case make up 30% of its GDP, along with their trade exposure to Russia. The political fragility of these nations will make China’s central Asian neighborhood much more unpredictable, possibly requiring more expensive economic intervention to stabilise them.

    Sharp increases in energy, metal and food prices driven by the war and sanctions will hurt China as much as they will hurt its major export markets, even though securing cheap Russian imports and increasing exports to Russia (if it can pay for them) might help Beijing soften the impacts of inflation somewhat.

    At the crux of China’s dilemmas is a deeper issue. Russia and Beijing have enjoyed the benefits of the global political and economic order while undermining it under the cover of the grey zone, believing that the status quo powers would be reactive, risk-averse and divided and would continue to focus on damage minimisation rather than coordinated deterrence.

    This arrangement may have worked as long as actions fell short of war. But Russia’s invasion of Ukraine and it’s continued escalation of the war have likely changed that dynamic for good.

    Reply
  3. shinichi Post author

    China Sees at Least One Winner Emerging From Ukraine War: China

    The country’s leaders think it can shield itself from economic and diplomatic fallout and eventually be seen as a pillar of stability.

    by Steven Lee Myers and Chris Buckley

    https://www.nytimes.com/2022/03/14/world/asia/china-russia-ukraine.html

    The war in Ukraine is far from over, but a consensus is forming in Chinese policy circles that one country stands to emerge victorious from the turmoil: China.

    After a confused initial response to Russia’s invasion, China has laid the building blocks of a strategy to shield itself from the worst economic and diplomatic consequences it could face, and to benefit from geopolitical shifts once the smoke clears.

    China’s leader, Xi Jinping, has avoided criticizing President Vladimir V. Putin of Russia, but he has also tried to distance China from the carnage. His government has denounced the international sanctions imposed on Russia but, so far at least, has hinted that Chinese companies may comply with them, to protect China’s economic interests in the West.

    Mr. Xi reached out to European leaders last week with vague offers of assistance in negotiating a settlement, even as other Chinese officials amplified Russian disinformation campaigns meant to discredit the United States and NATO.

    On Monday, President Biden’s national security adviser, Jake Sullivan, met with a top Chinese official in Rome, and warned that the United States had “deep concerns” about Beijing’s growing alignment with Russia.

    In the end, China’s leadership has calculated that it must try to rise above what it considers a struggle between two tired powers and be seen as a pillar of stability in an increasingly turbulent world.

    “This means that as long as we don’t commit terminal strategic blunders, China’s modernization will not be cut short, and on the contrary, China will have even greater ability and will to play a more important role in building a new international order,” Zheng Yongnian, a professor at the Chinese University of Hong Kong, Shenzhen, who has advised senior officials, wrote after the invasion in a widely circulated article.

    At the heart of China’s strategy lies a conviction that the United States is weakened from reckless foreign adventures, including, from Beijing’s perspective, goading Mr. Putin into the Ukraine conflict.

    In this view, which in recent days has been echoed in public statements and quasi-official analyses, Russia’s invasion has dragged American power and attention toward Europe, making it likely that President Biden, like his recent predecessors, will try but fail to put more focus on China and the broader Asia-Pacific region.

    “All the difficulties and all the balancing and all the embarrassment that we’re talking about, those are short-term,” said Yun Sun, the director of the China Program at the Stimson Center in Washington, who has studied Beijing’s actions in the lead-up to the war. “In the long run, Russia is going to be the pariah of the international community, and Russia will have no one to turn to but China.”

    China’s path ahead is by no means certain. Drawing too close to Russia would risk entrenching animosity toward China in Europe and beyond, a possibility that worries Mr. Xi’s government, for all its bluster.

    And if Germany, France and other allies build up their defenses as promised, the United States could ultimately be freed up to shift more of its military resources toward countering China. Mr. Biden has vowed to rally an “alliance of democracies,” while American military leaders say they will not let Ukraine distract them from China.

    “We also feel very, very anxious because the Russia-Ukraine war will force Europe to lean to the U.S., and then China will be dragged deeper into a dilemma,” said Zhu Feng, a professor of international relations at Nanjing University. The United States’ allies in the Pacific, including Japan and Australia, “will also adopt a stronger military posture. So it all seems unfriendly to China.”

    Mr. Sullivan’s meeting in Rome with a top Chinese foreign affairs official, Yang Jiechi, came amid reports that Russia has asked China to give it military equipment and support for its war in Ukraine, as well economic assistance to help counteract the broad sanctions imposed after the invasion. China has denied those reports.

    China’s initial stumbles after the Russian invasion have raised questions about Mr. Xi’s ability to navigate the war’s aftershocks.

    He has repeatedly warned Chinese officials that the world is entering an era of upheaval “the likes of which have not been seen for a century.” Yet those officials seemed ill-prepared for the upheaval of Mr. Putin’s assault on Ukraine.

    Up to the day of the invasion, they scoffed at warnings that Russia was poised for war, instead accusing the United States of stoking tensions. Since then, they have struggled to reconcile sympathy for Mr. Putin’s security grievances with their often-stated reverence for the principle of national sovereignty, including Ukraine’s.

    Mr. Xi, in a video conference with President Emmanuel Macron of France and Chancellor Olaf Scholz of Germany, lamented “the rekindling of the flames of war” in Europe. Yet his diplomats have fanned the flames of Russian disinformation, accusing the United States of developing biological weapons in Ukraine.

    “This is just not good for China’s international reputation,” said Bobo Lo, an expert on China-Russia ties at the French Institute of International Relations. “It’s not just China’s reputation in the West; I think it also affects China’s reputation in the non-West, because it’s essentially associating itself with an imperial power.”

    China could also face economic disruptions from the war and the Western efforts to punish Russia by restricting trade and cutting off its financial institutions. Chinese officials have denounced such measures, and while the United States and its allies have shown remarkable unity in imposing them, other countries share Beijing’s reservations about using powerful economic tools as weapons.

    In any case, China’s economy is large enough to absorb blows that would cripple others. Chinese companies may even end up well positioned to take advantage of Russia’s desperate need for trade, as happened when Moscow faced sanctions over the annexation of Crimea in 2014.

    China’s strategy reflects a hardening of views toward the United States since Mr. Biden came to office in 2021 — in large part, because officials had hoped for some easing after the chaotic and confrontational policies of President Donald J. Trump.

    “In its China strategy, the Biden administration’s policy continuities with the Trump administration are clearly bigger than any differences,” Yuan Peng, president of the China Institutes of Contemporary International Relations in Beijing, wrote late last year. “Biden has repeatedly avowed that the United States is not in a ‘new Cold War’ with China, but China often feels the chill creeping in everywhere.”

    Whatever happens in the war, China sees its deepening ties to Russia as a way to cultivate a counterweight to the United States. The partnership that Mr. Xi and Mr. Putin celebrated last month at the Winter Olympics in Beijing has become too important to sacrifice, whatever misgivings some officials have about the war.

    Arguing that the era of American dominance after the Soviet Union’s collapse in 1991 was a historical anomaly, both Mr. Xi and Mr. Putin have embraced geopolitical doctrines that call for their countries to reclaim their status as great powers.

    Just as Mr. Putin depicts the United States as menacing Russia on its western frontier, Mr. Xi sees American support for Taiwan, the self-governing island democracy that Beijing claims as its own, as a similar threat off China’s coast.

    In recent weeks, Chinese analysts have repeatedly cited the century-old writings of a British geographer, Sir Halford John Mackinder. Whoever controls Central Europe controls the vast landmass stretching from Europe to Asia, he argued. Whoever controls Eurasia can dominate the world.

    A modern Russian proponent of such thinking, Aleksandr G. Dugin, has written extensively on what he sees as a growing clash between the liberal, decadent West and a conservative Eurasian continent with Russia as its soul.

    Mr. Dugin, sometimes called “Putin’s philosopher,” has built a following in China, appearing in state media and visiting Beijing in 2018 to deliver a series of lectures. His host on that occasion was Zhang Weiwei, a propagandist-academic who has won Mr. Xi’s favor and who last year gave a lecture to the Politburo, a council of 25 top party officials.

    “The West should not have become a hegemon in defining universal standards because the West or Europe, or the West in general is only part of humanity,” Mr. Dugin told a Chinese state television interviewer in 2019. “And the other part, a majority of human beings, live outside the West, in Asia.”

    Such aversion to international standards for political or human rights, supposedly dictated by the West, has become a recurrent theme in Chinese criticism of the United States. It was the subject of a government position paper in December, intended to counter a virtual summit of democratic countries held by Mr. Biden, and of a long statement that Mr. Putin and Mr. Xi issued when they met in Beijing last month.

    As it turns to Beijing for support against Western sanctions, Russia will become increasingly beholden to China as its diplomatic and economic lifeline, while serving as its strategic geopolitical ballast, analysts say.

    “The old order is swiftly disintegrating, and strongman politics is again ascendant among the world’s great powers,” wrote Mr. Zheng of the Chinese University of Hong Kong, Shenzhen. “Countries are brimming with ambition, like tigers eyeing their prey, keen to find every opportunity among the ruins of the old order.”

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