shinichi Post author27/06/2022 at 7:50 pm 71才一人暮らし女性の家計 年金収入は月4万円、変動費は「1日1000円」ルール by 桜田容子 女性セブン https://www.moneypost.jp/793890/ ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんによると、老後の生活費の目安は、夫婦2人で持ち家に住む場合は月17万~18万円程度で、ひとり暮らしの場合は月11万~12万円程度という。年金収入が少ないと、安心して老後を迎えることなど到底できそうにない……そう思う人も多いだろう。 だが、年金収入は月4万円でも充実したシニアライフを送る人もいる。「月の生活費は約12万円」という71才一人暮らし女性に話を聞いた。 節約は“ゲーム”と割り切って工夫する 「65才で年金生活になったら働かず、好きなことだけをしようと決めていました。ただ、ここまで長生きするとは思っていなかったので、この先息切れしないように、節約しています」 こう話す小笠原洋子さん(71才)が暮らすのは、豊かな自然に囲まれたUR都市機構の団地だ。 「団地周辺は行政による掃除や整備が徹底しているので、きれい好きの私には心地がいい。朝食と昼食は、キッチンの窓越しに広がる緑を眺めながらいただきます。名付けて、『絶景食堂』(笑い)」 昼過ぎまで家事や書き物をして過ごしたら、散歩へ。 「緑の中を歩き、マイナスイオンを浴びます。四季折々の自然を眺めながら新しい散歩道を探したり、途中で休んで本を読んだり。毎日が旅気分です」 家に居ながらレジャーを楽しむという“節約”をしているわけだが、心から楽しんでいるため、逼迫感はない。 「収入が年金の約4万円しかないため、家計は貯蓄で回しています。ですから節約は必須。でもゲームだと思ってやっています。たとえば、食費や日用品などの変動費は『1日1000円』ルールを作り、その範囲でやりくりしています。1日2000円使ったら翌日は買い物をせずに帳尻を合わせています。さらに、使いすぎないよう財布の中には1週間分の千円札と、予備の千円札を入れています」 自宅でも、お金をかけない心地よい暮らしのため、随所に工夫を凝らす。リビングには、メモ帳で作ったモビールを飾り、レースのカーテン代わりに。服も古い着物をリメーク。学芸員として美術館で働いていたときのセンスが生かされている。 「幸い縫ったり作ったりするのが好きなんです」 こうほほ笑む小笠原さん。節約生活も、工夫や考え方次第でいかようにも楽しめるのだ。 畠中さんのアドバイス 【貯蓄の減り方次第で、ケアハウスへの転居も視野に】 「家賃も含めこの生活費で収めているのはご立派。今後もし介護が必要になった場合、貯蓄の減少は加速します。元気なうちに介護型ケアハウス(軽費老人ホームC型)などを見学してもよいかと。介護が不要な一般型ケアハウスなら収入に応じて、初期費用0~30万円程度のほか、6万~17万円程度の月額利用料で日常生活のサポートつきで居住できます。収入が4万円なら、家賃と食費込みで月7万円前後で探せます」 小笠原さんの節約・貯蓄POINT 【「1日1000円ルール」で変動費は月3万円程度に】 個人年金の受給が70才までだったため、現在の主な収入は老齢基礎年金(国民年金)のみで、月4万円程度。不足分は貯蓄で補完。買い物ではクレジットカードも使うが、変動費が月3万円程度に収まるよう調整している。 【プロフィール】 小笠原洋子さん/71才。都内でひとり暮らし。65才まで学芸員などとして働き、エッセイストに。主な著書に『ケチじょうずは捨てじょうず』(ビジネス社)など。 Reply ↓
71才一人暮らし女性の家計 年金収入は月4万円、変動費は「1日1000円」ルール
by 桜田容子
女性セブン
https://www.moneypost.jp/793890/
ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんによると、老後の生活費の目安は、夫婦2人で持ち家に住む場合は月17万~18万円程度で、ひとり暮らしの場合は月11万~12万円程度という。年金収入が少ないと、安心して老後を迎えることなど到底できそうにない……そう思う人も多いだろう。
だが、年金収入は月4万円でも充実したシニアライフを送る人もいる。「月の生活費は約12万円」という71才一人暮らし女性に話を聞いた。
節約は“ゲーム”と割り切って工夫する
「65才で年金生活になったら働かず、好きなことだけをしようと決めていました。ただ、ここまで長生きするとは思っていなかったので、この先息切れしないように、節約しています」
こう話す小笠原洋子さん(71才)が暮らすのは、豊かな自然に囲まれたUR都市機構の団地だ。
「団地周辺は行政による掃除や整備が徹底しているので、きれい好きの私には心地がいい。朝食と昼食は、キッチンの窓越しに広がる緑を眺めながらいただきます。名付けて、『絶景食堂』(笑い)」
昼過ぎまで家事や書き物をして過ごしたら、散歩へ。
「緑の中を歩き、マイナスイオンを浴びます。四季折々の自然を眺めながら新しい散歩道を探したり、途中で休んで本を読んだり。毎日が旅気分です」
家に居ながらレジャーを楽しむという“節約”をしているわけだが、心から楽しんでいるため、逼迫感はない。
「収入が年金の約4万円しかないため、家計は貯蓄で回しています。ですから節約は必須。でもゲームだと思ってやっています。たとえば、食費や日用品などの変動費は『1日1000円』ルールを作り、その範囲でやりくりしています。1日2000円使ったら翌日は買い物をせずに帳尻を合わせています。さらに、使いすぎないよう財布の中には1週間分の千円札と、予備の千円札を入れています」
自宅でも、お金をかけない心地よい暮らしのため、随所に工夫を凝らす。リビングには、メモ帳で作ったモビールを飾り、レースのカーテン代わりに。服も古い着物をリメーク。学芸員として美術館で働いていたときのセンスが生かされている。
「幸い縫ったり作ったりするのが好きなんです」
こうほほ笑む小笠原さん。節約生活も、工夫や考え方次第でいかようにも楽しめるのだ。
畠中さんのアドバイス
【貯蓄の減り方次第で、ケアハウスへの転居も視野に】
「家賃も含めこの生活費で収めているのはご立派。今後もし介護が必要になった場合、貯蓄の減少は加速します。元気なうちに介護型ケアハウス(軽費老人ホームC型)などを見学してもよいかと。介護が不要な一般型ケアハウスなら収入に応じて、初期費用0~30万円程度のほか、6万~17万円程度の月額利用料で日常生活のサポートつきで居住できます。収入が4万円なら、家賃と食費込みで月7万円前後で探せます」
小笠原さんの節約・貯蓄POINT
【「1日1000円ルール」で変動費は月3万円程度に】
個人年金の受給が70才までだったため、現在の主な収入は老齢基礎年金(国民年金)のみで、月4万円程度。不足分は貯蓄で補完。買い物ではクレジットカードも使うが、変動費が月3万円程度に収まるよう調整している。
【プロフィール】
小笠原洋子さん/71才。都内でひとり暮らし。65才まで学芸員などとして働き、エッセイストに。主な著書に『ケチじょうずは捨てじょうず』(ビジネス社)など。