人口減少(国土交通省)

我が国は今、世界に先駆けて「人口減少・超高齢社会」を迎えている。2008年に始まった人口減少は今後加速度的に進み、急激な人口減少・少子化、異次元の高齢化が進行することが予測されている。特に地方では、若年人口だけでなく高齢人口も減少している地域もあるなど、都市部に先駆けて人口減少が深刻となっており、地域経済の疲弊につながっている。これらの課題に対応し、いかに明るい未来を築いていくかが、政府全体での喫緊の課題となっている。
2014年5月には、日本創生会議・人口減少問題検討分科会(座長:増田寛也氏)より、「2040年には896の市区町村において若年女性(20-39歳)人口が半分以下となり、これらの市区町村は消滅する可能性がある」という推計が公表され、日本全国で大きな反響を呼んだ。
国土交通省としては、同年7月に「国土のグランドデザイン2050~対流促進型国土の形成~」を公表し、急速な人口減少や巨大災害の切迫を背景に、2050年を見据えた国土づくりの理念や考え方を示したところである。
政府全体としても、同年9月に「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、我が国が直面する地方創生・人口減少克服に政府一体となって対応することとされた。また、同年12月には「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定され、これらに基づき、各地方公共団体が「地方人口ビジョン」及び「地方版総合戦略」を策定することとされている。

One thought on “人口減少(国土交通省)

  1. shinichi Post author

    平成26年度 国土交通白書 (2015)

    国土交通省

    第Ⅰ部 将来世代にわたる豊かな暮らしを実現するための国土・地域づくり ~対流促進型国土の形成~
      第1章 人口減少等我が国を取り巻く状況
      第2章 本格的な人口減少社会における国土・地域づくり
        第1節 ヒト・モノ・カネ・情報の流れ
        第2節 時代に合った構造的な地域づくり

     我が国は今、世界に先駆けて「人口減少・超高齢社会」を迎えている。2008年に始まった人口減少は今後加速度的に進み、急激な人口減少・少子化、異次元の高齢化が進行することが予測されている。特に地方では、若年人口だけでなく高齢人口も減少している地域もあるなど、都市部に先駆けて人口減少が深刻となっており、地域経済の疲弊につながっている。これらの課題に対応し、いかに明るい未来を築いていくかが、政府全体での喫緊の課題となっている。

     2014年5月には、日本創生会議・人口減少問題検討分科会(座長:増田寛也氏)より、「2040年には896の市区町村において若年女性(20-39歳)人口が半分以下となり、これらの市区町村は消滅する可能性がある」という推計が公表され、日本全国で大きな反響を呼んだ。
     国土交通省としては、同年7月に「国土のグランドデザイン2050~対流促進型国土の形成~」を公表し、急速な人口減少や巨大災害の切迫を背景に、2050年を見据えた国土づくりの理念や考え方を示したところである。
     政府全体としても、同年9月に「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、我が国が直面する地方創生・人口減少克服に政府一体となって対応することとされた。また、同年12月には「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定され、これらに基づき、各地方公共団体が「地方人口ビジョン」及び「地方版総合戦略」を策定することとされている。

     以上のような状況及び問題意識を踏まえ、平成26年度国土交通白書の第I部では、「将来世代にわたる豊かな暮らしを実現するための国土・地域づくり~対流促進型国土の形成~」をテーマとし、「国土のグランドデザイン2050」を踏まえつつ、特に「個性ある地方の創生」に焦点をあてて、本格的な人口減少社会における国土・地域づくりについて考察する。
     具体的には、第1章「人口減少等我が国を取り巻く状況」において、人口減少・少子化、高齢化、東京一極集中等の我が国が直面する課題を認識し、人口動態の基礎的な要因である出生率について特に女性就業率との関係で分析した上で、人口減少が地方のまち・生活に与える影響について概観する。
     次に第2章「本格的な人口減少社会における国土・地域づくり」について、地域の活性化に資するヒト・モノ等の流れ(アクティビティ)と、それを支える地域構造(ストラクチャー)の2つのパートに分け、まず第1節「ヒト・モノ・カネ・情報の流れ」において、地方移住の要因や傾向の分析、地域の魅力の定量化を試みるとともに、観光、物流や地域経済循環を通じた地域活性化の取組みを紹介する。そして、第2節「時代に合った構造的な地域づくり」において、「国土のグランドデザイン2050」の基本コンセプトである「コンパクト+ネットワーク」の効果・取組事例の紹介等を通じ、対流促進型国土の形成に向け、地域構造(ストラクチャー)面での考え方として、「コンパクト+ネットワーク」が重要である旨を述べる。

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