(明治時代の日本を見て) 豊かな国にだなんて、日本がそうなることを、われわれ(外国人記者)はとても想像できない。温暖な気候に恵まれているという自然条件が、唯一、日本に有利な点かもしれないが、怠惰で享楽を好むこの国の人々の性癖は、文明への進歩を妨げている。日本人は幸せな人種である。わずかなことで満足し、決して多くを成し遂げようとはしない。・・・西欧社会で確立され受け入れられている原理(principle)を移植しても、この国では、それが本来の意味を失って、ただ荒廃と退廃をもたらしているだけのようだ。
Short Economic History of Modern Japan 1867-1937
by G. C. Allen
in
日本経済思想史
by 武田晴人
http://www.takeda.e.u-tokyo.ac.jp/2012JET_HT08.pdf
and in
仕事と日本人
by 武田晴人
in
明治以前の日本人は怠け者だった?
Kousyoublog
http://kousyoublog.jp/?eid=1487
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時間の規律を受け極力生産性を向上させることで、労働時間を早く終わらせようという西洋の労働観からすると、労働と生活が分離していない生活の一部としての仕事という前近代の日本人のはたらき方は上記のように見えたのだろうということです。当時の日本人にしてみれば怠けている訳ではなかったのだけど、労働観のギャップがこのような感想になったんでしょうね。現代人が当時の人々のはたらき方を見ても同じように感じるのだろうな。
ただ、誰も彼もがのんびりとみんなはたらいていた訳ではなくて一部の農民はかなりテキパキと仕事をこなしていたらしい。