わたし昔ひとを愛してたはず
とても深く愛していたはずと
だけどそれが愛だとしたら
愛ってなんて寂しいものだろう
愛ってもっと大きくて
もっともっと暖かくてもっと
いいもののはずなのに
涙が出てきた
今日も
セブンスターの煙のなかで
ふわりふわりいい気持ち
わがままな心、気まぐれな愛
なんてわたしって優しいひとなんだろう
愛ってもっと悲しくて
もっともっとせつなくてもっと
いいもののはずなのに
涙も出てこない
今日は
わたし昔ひとを愛してたはず
とても深く愛していたはずと
だけどそれが愛だとしたら
愛ってなんて寂しいものだろう
愛ってもっと大きくて
もっともっと暖かくてもっと
いいもののはずなのに
涙が出てきた
今日も
セブンスターの煙のなかで
ふわりふわりいい気持ち
わがままな心、気まぐれな愛
なんてわたしって優しいひとなんだろう
愛ってもっと悲しくて
もっともっとせつなくてもっと
いいもののはずなのに
涙も出てこない
今日は
八百屋から林檎を盗んで
半分分けてあげて
もうすぐきみも20歳だねって
雨の中で言ったけれど
19歳のきみしか知らない僕は
20歳のきみを知らない僕は
林檎を分ける人もいない
もう盗むこともない
今でも君はわがままかな
生意気なままならいいけど
19歳のきみしか知らない僕は
20歳のきみを知らない僕は
ゆっくりと坂を上ってきみに会いに
緑の丘の上のきみのいる場所まで
くだらないことのために時間をつぶし
くだらないことのおかげで君に会う
理由なしに君に会いに行けたら
会うためだけにこの坂を上れたら
ゆっくりと坂を下って夜の仕事場へ
きみを忘れてしまうような場所まで
カネだけのためにフレーズを覚え
カネだけのためにギターを弾く
ふたりだけでディナーに行けたら
ふたり並んで砂浜に影を作れたら
きみがきみの場所から飛び立ち
ぼくもぼくの夢を追いかける
きみがキラキラと輝いていて
ぼくもそれなりに頑張っている
そんな長い時間のあとで出会えたら
ふたり静かに微笑み合えたら
(こんな紙切れが出てくるとは思わなかった)