Boris Johnson

Mayor-Boris-Johnson-at-th-006Encouraging more people to cycle is a key Mayoral priority. There will be unprecedented levels of investment in cycling over the next 10 years to improve cycle infrastructure and information. This will help secure the health, environmental and congestion benefits of a cycle revolution. The strategy will support this revolution by providing better information and training to promote behavioural change. It also supports improvements to infrastructure to make it easier and safer to travel by bike, and ‘mainstreaming’ cycling as a transport mode making it more attractive to a wider range of people. The aim is to achieve a five per cent modal share for cycling (currently two per cent) by 2026, which equates to an approximate 400 per cent increase compared to 2000.

2 thoughts on “Boris Johnson

  1. shinichi Post author

    ロンドンにおける自転車交通事情

    by 日本自転車普及協会

    http://www.cycle-info.bpaj.or.jp/report/jpg/h22_01/2010_01.html

    2010年 『ロンドン自転車革命』

    2010年5月ロンドン市長ジョンソン氏は『ロンドン自転車革命』を提言した。同氏はその序文で、自分の考えを次のように述べている:

    『私は毎日ロンドンを観察しているので、日増しに自転車に乗る人が増えているのがわかる。2000年以来、市内の主要道路における自転車乗りの数は倍以上になった。2008年から2009年にかけての1年間だけで9%も増えている(写真6)。
    しかしこれは単なるスタートでしかすぎない。私はロンドンが自転車都市になることをめざす。それは、快適な環境のもとで、人々が気楽にしかも安全に自転車に乗ることができる文明都市となるという意味である。
    自転車は、社会的にも、環境面でも、健康の面でも、経済的な面でも効果があり、将来の首都において重要な役割を果たすであろう。自転車というシンプルな手段で私たちの町を移動できることはベストで、自転車は、ロンドンが世界一の素晴らしい都市となるための最もシンプルで最も重要な乗り物であるといえよう。』
    『ロンドンは自転車都市である、ということは何を意味するのか?私は、それは以下の10の条件を満たすことであると考える。
    ①自転車を都市交通の主要な手段(首都を通過したり、都心から郊外に行くための交通手段として)の一つと認める。
    ②道路使用者全員が他の使用者を尊重する、道交法を守る、他の使用者の権利を尊重する。
    ③自転車事故の軽減。特に自転車と大型トラック間の事故。
    ④安全な自転車駐輪施設の設置(路上、会社&工場、駅、学校)。
    ⑤自転車盗難に対して警察が断固対処する。自転車盗難の防止対策。
    ⑥自転車に乗ることは、楽しい、健康によい、ということを広報する
    ⑦自転車を都市交通計画のプランに組み入れる。
    ⑧民間からも公的機関からも最大限の資金を集める努力をする。  
    ⑨自転車関連政策を推進するために、主要な関係機関は協力を惜しまない。
    ⑩移動、レジャー、ポタリングの普及のために、新しい自転車道路&自転車専用レーンの建設。
    (自転車道路:車道との間にブロック等が置かれていて自動車が進入できない
    自転車専用レーン:車道わきにカラー舗装しただけもので、自動車の侵入は可能)
    しかし、私は、[ドンキホーテのように]単独で、[自転車の交通安全を目指す]十字軍を形成しているわけではない。下記のロンドンの計16の公私立の関連団体が、ロンドンを自転車都市にするための革命に賛同してくれている:ロンドン市議会。全英交通安全協会。全英道路交通安全協会。ロンドン都市環境センター。イギリス自転車競技連盟。ロンドンファースト。英国自転車工業会。サイクリングイングランド。大ロンドン警察。ロンドンサイクリングキャンペーン。ロンドン市警。国立保険機構ロンドン支部。王立公園協会。全英トラック運送業協会。サイクリストツーリングクラブ(CTC)。都市環境プリンス財団。』

    ______________________________________

    (1)「バークレイズサイクルハイヤー」事業の開始
     2010年7月30日にロンドンでコミュニティサイクル(共用の自転車を通常のレンタルのように借りた場所に返すだけでなく、他の駐輪場でも借りたり返したりすることができるシステム)「バークレイズサイクルハイヤー」がスタートした。
     スタートに当たって開催されたセレモニーでロンドン市長ジョンソン氏は以下のように挨拶した。
    バークレイズサイクルハイヤーのバークレイズとは英国の大手銀行名である。ロンドンでは、リヨンやパリのように、大規模自転車貸事業の運営と市内の屋外広告権がセットになった権利ではなく、大規模自転車貸事業の運営のみの権利であったため、少しでも投資額を減らすためにロンドン市が広告権として冠スポンサーの募集を行ったのである。この命名権を獲得したのがバークレイズ銀行であった。スポンサー名が後輪の泥除けに大きく入るだけでなく、ステーションのターミナルや整備スタッフの制服、更に各種の報道資料等々に載ることになる。更にこのシステム全体のカラーも同銀行のカラーであるブルーで統一されている。バークレイズ銀行はスポンサー料として、向う5年間で計2500万ポンド(1ポンド=140円とすると、35億円)をロンドン市に支払うことになっているが、この額の中には同時期に設置されるロンドン自転車専用レーン網の命名権も含まれている。
    ロンドンのコミュニティサイクルシステムの名称「バークレイズサイクルハイヤー」には、パリの「ヴェリブ」のような愛称はつけられていない。このため一部のマスコミの間では、ロンドン市長の名前を取って、『ボリス・バイク』とも呼ばれている。(以下「バークレイズサイクルハイヤー」を『ボリス・バイク』と呼ぶ。)
    この『ボリス・バイク』は、現在計315のステーションと5000台の自転車が用意されているが、最終的には6000台の自転車と400のステーションが設置される予定である(写真2)。自転車を停める固定機は全部で10500個用意され、全自転車台数の1.7倍あるので、自転車を返却するとき固定機が満杯ということは少ないと説明されている。『ボリス・バイク』が設置されているのは、全体で32地区に分かれているロンドン市のうちの都心部にあたる9地区と複数の王立公園内で、その面積は約44平方km、東京の山の手線内側(65平方km)の約67%にあたる。
    イギリスでは既にブリストルなど6都市で試験的に小規模な運営が行われていたが、これほど大規模で本格的なのはロンドンが最初である。この大規模自転車貸事業の運営権を落札したのは地元の大手公共事業サービス会社であるセルコ社で、システムの設置と運営を担当する。ロンドン市が6年間にセルコ社に支払う契約総額は1400万ポンド(196億円)であるが、『ボリス・バイク』の売り上げ自体はロンドン交通局の収入となる。

    (2)『ボリス・バイク』使用自転車について
    この『ボリス・バイク』に使用される自転車は、カナダのモントリオールで昨年から稼動している「ビクシィ」をベースにした特注車で、デザインしたのはカナダ人工業デザイナー、ミッシェル・ダレール氏、製造はカナダのダヴィンチ社である。先発のリヨンの「ベロブ」やパリの「ヴェリブ」の欠点、特に破損や毀損防止対策が強化されている。
    『ボリス・バイク』はこの「ビクシィ」に更に計43ヶ所の改良を施している。左側通行のイギリスに対応させ、ロンドンの気候に対処するために、ブレーキの配置と関連ワイヤーの配線を変更した。色はバークレイズ銀行カラーであるブルーとなっているが、汚れが目立たず、手入れが簡単と説明されている。重量は23kgで、既存のコミュニティサイクルシステム使用自転車と同様に盗難防止の意味もあって重く作られている。フレームはアルミ製。タイヤはパンクしにくい構造で、車輪も補強されている。泥除けの幅は広い。ケーブルやワイヤーはプラスチックで覆われ、チェーンも同様である。ギヤは前が38枚、後ろが23枚で、変速は内装3段。バルセロナの「ビシング」が既に採用しているが、ステーション以外に止めにくいように鍵は最初からついていない。よく指摘されるのは、前カゴが小さいということである。ゴムベルトがついているが、確かに大きめの鞄や荷物は載せるのは難しいといえる。なお自転車の設計上の耐用年数は15年で、5年間あるいは6万kmが保証されているとのことである。
    ロンドン市は今年だけで11億1300万ポンド(155億8200万円)を自転車関連経費として計上している。ただし、これには「バークレイズサイクルハイヤー」の導入費用だけでなく、駐輪場や自転車専用レーンの建設、自転車利用の促進キャンペーン、自転車の安全運転教育等々の総てが含まれているので、詳しくは後述する。2013年には1日に付き4万回の利用回数を目標としている。これにより、ロンドンの都心部では自転車利用が9%増加すると期待されている。『ボリス・バイク』は自転車の台数だけからみれば、世界的にはバルセロナ(スペイン)の「ビシング」と並んで第3位の規模といえる。

    (3)『ボリス・バイク』の利用方法と料金について
    『ボリス・バイク』を利用するにはまず登録する必要がある。1日有効と1週間有効の短期パスと1年有効の年間パスがあり、年間の場合には郵便で申し込むと電子キーが送られてくる。短期パスはステーションのターミナルで購入できる。1、2、3の数字だけからなる5桁のコード番号がもらえるので、それを打ち込むと自転車を借りることができる。電子キーの場合には自転車を固定している駐輪機に差し込むだけで、大変シンプルである。いずれのパスでも保証金(300ポンド=42000円)が必要である。
    それでは実際に借りてみる。自転車が納まっている駐輪機をまずチェックする。ランプは赤、オレンジ、緑の3色がある。赤の場合には自転車が故障しているためブロックされているので借りられない。短期パスの場合には5桁のコード番号を入力すると、それが正しい場合にはオレンジ色のランプが点滅し(ロンドン市内の情報処理センターで確認していることを示している)、その後再び緑色に変わるとロックが解除される。固定装置は、穴が1個、窪みが2つ、更に電磁石の3段構えになっている。自転車を取り出すにはある程度の力を込めて、ぐっと引くと簡単に外れる(写真4&5)。
    返すときは、空の固定機を探して赤色のランプがついていないことを確認する。自転車をそのままスッと差し込むと(何らかのコツとかは全く必要ない)、ガチャンという音と共にロックされる。オレンジ色のランプが点滅した後に、再び緑色になるのを確認する。もし最寄りのステーションに空いている固定機が1台も無い場合には、そこのターミナルで申告すると15分間の時間がプラスされるので、その間に別の空いているステーションを探す。
    自転車の方がやや時間がかかるものの、地下鉄と大きな差はなく、30分以内なら無料、60分以内なら1ポンド(140円)という利用料金(地下鉄は4ポンド=560円)を考えると、『ボリス・バイク』の方が圧倒的に安いといえる。自転車だったら観光もできるし、更に健康にもよいことを考えると、自転車の方が勝っているといえる。
    パリ在住者が乗った感想では、ハンドルのぶれもなくパリの「ヴェリブ」とあまり変わらないように思ったという。スピードがあまり出ないが、それは最初からそういう風に設計されているとのこと。まだ、サービスが開始されたばかりであるが、自転車の盗難や毀損&破損の問題がどの程度発生するのか、見守っていく必要がある。

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