日刊スポーツ

Uemura1上村は銅メダルだと思った。滑りがきれいだったし、スピードも速かったからだ。ところが、表彰台に滑り込んだのはカーニーだった。
モーグルは採点競技で、ターン、エア、スピードで争われる。最も重視されるのはターン点で合計30点満点のうち50%の15点。エアとスピードは各25%で7・5点が満点になる。派手なエアに目が行きがちだが、最も大切なのはターン。こぶを巧みに滑る技術を争うのが、この競技なのだ。
上村とカーニーの得点を比べてみた。スピードは上村がカーニーを上回っていた。エアはカーニーが上村を引き離している。そして、最も重要なターン。審判はいずれもカーニーを上としている。上村はターンで劣っていたのだ。
上村のターンは、世界でもトップレベルと言われている。スキーのエッジで確実に雪面をとらえ、こぶをクリアしていく。「カービング」の技術だ。しかし、10年バンクーバー五輪前に採点基準が見直され、スキーを横に滑らせることへの減点が緩和された。
雪面を受ける力をすべて受け止める上村に対して、カーニーやデュフールラポワントはスキーのテールを小さくずらしながら、雪面に逆らわずに滑った。以前なら減点となった滑りが、高得点を生んだのだ。

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3 Responses to 日刊スポーツ

  1. shinichi says:

    上村がカーニーに負けた理由

    http://www.nikkansports.com/sochi2014/column/ogishima/news/f-sochi-tp0-20140209-1255400.html

     モーグル女子の上村愛子が、またメダルを逃した。18歳で初出場した98年長野五輪で7位、以後大会ごとに6位、5位、4位と順位を上げて5大会目を迎えていた。06年トリノ大会では「そろそろ(メダルを)もらえると思っていたのに」と目を腫らし、10年バンクーバー大会では「なんで一段一段なんだろう」と涙した。しかし、今度はその一段が上がれなかった。

     女王カーニーが滑り終えた時、上村は銅メダルだと思った。滑りがきれいだったし、スピードも速かったからだ。ところが、表彰台に滑り込んだのはカーニーだった。上村の20・66点に対して、カーニーは21・49点。その差は0・83点。メダルへの最後の「一段」は意外なほど大きかった。

     モーグルは採点競技で、ターン、エア、スピードで争われる。最も重視されるのはターン点で合計30点満点のうち50%の15点。エアとスピードは各25%で7・5点が満点になる。派手なエアに目が行きがちだが、最も大切なのはターン。こぶを巧みに滑る技術を争うのが、この競技なのだ。

     上村とカーニーの得点を比べてみた。スピードは30秒46で5・86点の上村が、31秒04で5・63点のカーニーを上回っていた。ところが、エアはカーニーが4・76点で4・20の上村を引き離している。そして、最も重要なターン。10・6点の上村に対して、カーニーは11・1点。審判5人のうち米国は3・9と3・5と大差、残る4人(フランス、ロシア、オーストリア、チェコ)も、いずれもカーニーを上としている。上村はターンで劣っていたのだ。

     上村のターンは、世界でもトップレベルと言われている。スキーのエッジで確実に雪面をとらえ、こぶをクリアしていく。「カービング」の技術だ。しかし、10年バンクーバー五輪前に採点基準が見直され、スキーを横に滑らせることへの減点が緩和された。

     雪面を受ける力をすべて受け止める上村に対して、カーニーやデュフールラポワントはスキーのテールを小さくずらしながら、雪面に逆らわずに滑った。以前なら減点となった滑りが、高得点を生んだのだ。

     上村は試合後「点も見ずに泣いていた」と言った。「いい滑りができた」と。自分ではどうしようもないルールや採点基準の変更。その中で、5度の五輪に挑戦してきた。「点数は点数で」という言葉に感じたのは「点数よりも自分の最高の滑りを」という強い気持ちだった。得点がどうであれ、この日1番「こぶをうまく滑った」のが上村だったことは間違いない。

  2. shinichi says:

    上村愛子の敗因もロクに説明せず…五輪実況と解説に疑問符

    日刊ゲンダイ

    http://gendai.net/articles/view/sports/147876

     え? なんで上村の負けなの……。中継を見ていた多くの人がそう思ったに違いない。

     フリースタイルスキー女子モーグルで4位に終わった上村愛子(34)。最後のひとりだったハナ・カーニー(米国)が滑り終わるまで3位につけていたが、逆転されて悲願のメダルを逃してしまった。

     バンクーバー金のカーニーは「モーグルの女王」といわれる実力者だが、ターンは乱れていたし、エアの後でバランスを崩し片足を大きく開くなど、ミスが多かった。走破タイムも31秒04で、上村の30秒46より遅かった。それなのに、最終的には上村の点数を0.83上回り、3位に滑り込んだ。

     30点満点の採点(ターン50%、エア25%、タイム25%)がおかしいんじゃないかと思った人は多いに違いない。ツイッターでも海外のファンから「上村はメダルを強奪された」「採点がおかしい」といった声が上がっていた。

    ■解説者が応援団になっている

     しかし、さるモーグル関係者は「4位は妥当だった」とこう続ける。

    「上村は向かって右側のコースを滑り、ゴールした時も右に寄っていた。右側のコースの方がコブの大きさや配置が簡単で、ターンのミスを減らせるうえにスピードも出せると判断したからでしょう。上村はそこで勝負をかけたのです。一方、他の選手は難しいといわれる中央付近のコースを滑った。そのため、いくつもミスをしたり、タイムが伸びない選手もいた。カーニーもミスをしましたが、採点者は得点の高いカービング技術や難しいコースでいかにミスを少なくしながら滑れるかにチャレンジした姿勢を評価したのでしょう」

     そうしたポイントや駆け引きがあっての4位だったというわけだ。

     本来なら、テレビ中継の解説者が専門家の視点からそうした説明をするべきなのだが、女子モーグルの解説はあまりにも酷かった。上村の滑りを見ながら「これまでで一番いいですよ!」「高い!」などと褒めるだけ。作家の吉川潮氏は言う。

    「五輪の解説者は、競技や選手を解説するというよりも、日本の応援団になってしまっているケースがほとんどです。ベタボメしたり、感動を押し付けるのが当たり前になっている。モーグルもそうですが、冬季五輪の種目は総じてマイナーで、ルールすら分からない人がほとんどでしょう。だからこそ、しっかり解説して、競技の面白さ、技術的なポイント、勝負の見どころなどを知ってもらうチャンスなのに、逆効果に終わっています」

     よくやった! ありがとう! は、競技を見ているファンが自然に感じればいいことなのだ。

    ▽女子モーグル
    (1)ジュスティーヌ・デュフールラポワント(カナダ)22.44点
    (2)C・デュフールラポワント(カナダ)21.66点
    (3)カーニー(米国)21.49点
    (4)上村愛子20.66点

  3. shinichi says:

    (sk)

    テレビ観戦だと、解説者に影響され、「上村のほうが良かったのに、審判のせいで表彰台に立てなかった」と思ってしまう。それが、このような記事を読んだだけで「ああ、そうか」と納得してしまう。

    私たちはなにも知らない。解説者に惑わされ、一喜一憂する。ずいぶん勝手なものだと思う。

    なにも知らずにテレビを観て、解説者の言うことを鵜呑みにするのは、スポーツでもいろいろな誤解を生むけれど、国際関係のことだったりすると悲惨な結果が待っていたりもする。

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