2 thoughts on “Lisa Kristine

  1. shinichi Post author

    (sk)

    TED が「自分をプロモートしたい人たち」に占領されていくなか、このように心を打つプレゼンテーションも少ないながら出てきている。

    多くの TED のプレゼンテーションは、頭で考えられた論理的な事実や、発見や、発明なので、頭で理解したり、良いなと思ったりする。

    でも、Lisa Kristine のプレゼンテーションは、ピカソの芸術のように、心から出てきたものなので、怒りや悲しみといった感情に直接働きかける。テーマは思いが、これが彼女の見た現実なのだと思えば、受け入れるしかない。

    怒りや悲しみでなく、心から出てくる喜びや、幸せや、静けさをプレゼントしたものがあったら、ぜひ見てみたいと思うが、そういうものに巡り会うことはあまりない。

    驚いたことに、Lisa Kristine のプレゼンテーションへの批判は、信じられないくらい多く、そして多岐にわたった。

    どうして人々が奴隷のような状況を強いられているのか? 
    誰がこのような状況を作っているのか? 
    どのようにしたらこのような状況をなくしていけるのか?

    などの根本的な疑問に答えていないのも確かだし、先進国の人間には開発途上国のことはわからないというのもほんとうだろう。

    でも、Lisa Kristine は写真家であり、政治家でも社会学者でもない。彼女は、現実をありのままに伝えるという写真家としての務めを、立派に果たしていると思う。

    政治家も社会学者も、そして Lisa Kristine のプレゼンテーションを批判する人たちも、彼女ほどの貢献はしていないと思う。

    多くの人たちに、見たことを、そして感じたことを知らせるというというのが Lisa Kristine の仕事だとするならば、彼女はその仕事を立派に果たしているといえる。

    批判をはじめ、いろいろな討論がなされていることが、このプレゼンテーションの成功の証だと思う。

    Reply

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *