One thought on “遠山記念館

  1. shinichi Post author

    遠山記念館

    http://www.e-kinenkan.com/

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    四季草花彫嵌飾棚

    http://www.e-kinenkan.com/collection/c7t1.html

    前田南斉(1880-1956)
    (象嵌・木内省古1882-1961)
    昭和11年頃
    銘 右側板「南斉作」 右扉裏「省古作」
    用材 桑
    象嵌材 黒柿・黄楊・珊瑚・鼈甲・真珠・白蝶貝・鸚鵡貝・鯨骨・象牙・鹿骨・金・銀・鉛・孔雀石ほか

    江戸指物の伝統を受け継ぐ木工作家 前田南斉の代表作といえる作品です。上段を右奥に浅い天袋のみとし、下段に象嵌の扉を入れて、軽快さと豪華さを併せ持った、伝統とモダンな意匠の見事なる融合を見せています。
    板と板、柱を組み合わせて造る棚や机などを指物といい、その技をもつ職人を指物師というが、特に伊豆七島 御蔵島産の桑を扱う指物名人のみに許される「桑樹匠」の呼称を名乗っています。
    東京の京橋に工房を構え、近代の大数寄者 益田鈍翁や、当館の遠山元一の注文を受けて、大正、昭和前期に活躍しました。
    この書棚は、いくつかの作品で合作のコンビを組んだ木内省古が、象嵌を担当しています。

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    秋野蒔絵手箱

    http://www.e-kinenkan.com/collection/c2t4.html

    高蒔絵と付描によって全面に秋野の情景を表した手箱です。化粧道具や手回り品を入れるための箱で、内側の縁にはめる浅い箱の懸子にも、菊や撫子などの秋草が描かれています。蓋表と各側面の秋草はどれも右からの風に大きくなびいていて、松葉までも左を向くほどの風です。
    松の根元や土坡、水際の岩陰を見ると、行書体の漢字がいくつか隠し入れられています。その12文字をうまく並べていくと、『和漢朗詠集』に収められている源英明の詩となり、読み下すと「池冷ややかにして水に三伏の夏無し 松高うして風に一声の秋有り」とわかります。詩に親しむ人であれば、機知と記憶をためす謎解きの楽しみもある調度品でした。

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