２００７年の中ごろから、私は、麻原は、オウム真理教ができてはじめの事件が起こった頃には、すでに一種の精神病的な状態であったのではないかと思うようになりました。
「もしかしてそうなのでは…」と、その考えに至った時には、一定のショックがありましたが、それよりも、その見解で考えると、今までの教団や自分自身の心理状態を分析、理解するにあたって十分納得が行く、ということの方が大きく、私にとっては目が覚めるような感覚でした。
そののちに、人格障害という言葉を知りました。人格障害とは、以前は精神病質と呼ばれていたもので、精神病とは違って、一見して健常人に見え、その意味では、普通に社会生活を送ることが出来るのですが、人格上の強い歪み・障害を抱えており、他人に大きな迷惑をかける場合もあるものとされています。
そして、さらにネットなどで、精神病や人格障害について調べていくうち、私自身が明らかに人格障害の状態であったことや、麻原の強いカリスマ性の影に潜んでいた人格障害、精神病理的な傾向も見えて来ました。
私個人としては２０００年以降あたりから、「本当のエゴとは何なのか」ということを突き詰めて考えて行き、２００５年あたりには、「実は、『グルが絶対だと思いたいこと、信じたいこと』自体がエゴだったのだ！」、という、その頃の私にとっては衝撃的な事実が見えて来たのです。
オウムの事件と病理の総括
（２） 麻原に対して今思うことと、事件の責任について
by 小林由紀
ひかりの輪
http://hikarinowa.net/kyokun/brethren/cat203/02.html
ひかりの輪ネット
http://hikarinowa.net/
オウム真理教
http://ja.wikipedia.org/wiki/オウム真理教
2000年、教団は破産して破産管財人からオウム真理教の名称の使用を禁止されたために、上祐史浩を代表として「アレフ」が設立された。「アレフ」は教団の破産管財人の提案により、被害者への賠償に関する契約を締結しており、以降この契約に基づいた賠償を継続している。
2003年には「アーレフ」と改称。
2007年には上祐史浩などの一部の信者が脱会し、「ひかりの輪」を結成。
2008年には「アーレフ」が「Aleph」と改称した。
(sk)
オウム真理教は、麻原を開祖とする Aleph と、麻原は一種の精神病的な状態にあったとするひかりの輪とに別れ、続いている。
続いているというのは、公安調査庁が言うように、どちらのグループもその活動が麻原の修行に依拠しているからだ。
どちらの信者も、同じことを信じている。オウム真理教は、なくなってはいない。
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戦争に負けた日本も同じ。アメリカに与えられた平和憲法を護っていこうという人たちと、憲法を改正し失われてしまった日本を取り戻そうという人たちとに別れ、続いている。
続いているというのは、どちらのグループも日本という名の国家の呪縛から逃れられないでいるからだ。
どちらの人たちも、同じことを信じている。日本は、なくなってはいない。