農林水産省生産局畜産部食肉鶏卵課, ウィキペディア

sagakukanzei
差額関税制度は、日本国の関税暫定措置法に基づく輸入制度のひとつ。1971年に貿易自由化が実施された際、外国から国内価格よりものが安いが輸入されて供給過剰になったり、逆に供給不足によって価格が高騰したりするのを防止するために導入された制度。現在では豚肉のみに残る。
基準輸入価格を546.53円/キログラム、分岐点価格を524円/キログラムに設定し、輸入価格が分岐点価格よりも安価な輸入豚肉(主としてハム、ソーセージ、餃子・チャーシューなどの材料)に対しては、基準輸入価格(546.53円)と輸入価格との差額を関税とするため、物によっては100%以上の高率関税となる。分岐点価格以上の輸入豚肉(主としてロース・ヒレなど高級豚肉)に対しては、4.3パーセントの低い定率関税が課せられる。
農林水産省は「豚肉の差額関税制度は、輸入品の価格が低いときは基準輸入価格に満たない部分を関税として徴収して国内養豚農家を保護する一方、価格が高いときには低率な従価税を適用することにより関税負担を軽減し消費者の利益を図る、という仕組みになっており、需要者と国内生産者のバランスを図る上で重要な制度」とし、豚肉相場の低迷時には国内養豚家の保護、高騰時には消費者の利益を図ると説明している。
しかし、目的と現実は大きくかけ離れており、実際には豚肉相場とは関係なく“一般家庭向けの低価格の豚肉(バラやこま切れなど)には高率関税”、“イベリコ豚など高級豚肉や高価格の豚肉(ヒレ・ロースなど)には低率関税”となっており、結果的には金持ち優遇制度だとも言われている。

2 thoughts on “農林水産省生産局畜産部食肉鶏卵課, ウィキペディア

  1. shinichi Post author

    (sk)

    問題は、この制度が金持ち優遇のものかどうかではない。この制度が複雑すぎることが問題なのだ。

    そしてこの制度が、農林水産業と一部の豚肉の生産者のためにはなっても、豚肉の消費者であるほとんどの日本人のためにはならないということが問題なのだ。

    自分たちのためにしていることが、結局自分たちのためにならないという、そういうことのとても良い例に思える。

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