吉岡徹

わびは形に残らない主観的なものをいい、心や精神の在り方を指す。
さびは形に残る客観的なものをいい、言行における現れ方を規定する。
そしてこの両者は一体化をなしてこそ意味を持つ。

3 thoughts on “吉岡徹

  1. shinichi Post author

    広辞苑

    「わび」
    飾りやおごりを捨てたひっそりとした枯淡な味わい。

    「さび」
    古びて趣のあること。

    Reply
  2. shinichi Post author

    (sk)

    わびは形に残らない主観的なものをいい、心や精神の在り方を指す。
    わびは清楚なシンプリシティー (simplicity)。

    さびは形に残る客観的なものをいい、言行における現れ方を規定する。
    さびは空間のエンプティーネス (emptiness)。

    そしてこの両者は一体化をなし、わび・さびとなり、
    見るものは永遠の美 (infinite beauty) を感じるという。

    ところがこの世には、もうひとつのわび・さびがあり、
    ともするとそちらのほうが主流のように見えてしまう。

    わび・さびからいちばん遠いところにいる者たちが、
    煌びやかな着物を着、高価な茶道具で茶を点て、
    アンビバレンスだなどという言い訳を用意して、
    見栄を張り、贅を競い、わび・さびを気取る。

    シンプルな所作は、決まりごとや制度などで汚され、
    エンプティーな場所は、飾りでいっぱいになる。

    シンプルは単純と理解され、
    エンプティーは空虚と思われる。

    虚栄に満ちたわび・さびは、
    もうクールではない。

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