藤原敬之

組織の論理と自己の存在との軋轢が必ず不条理という形で襲って来ます。また様々な人間関係を通して不条理に遭遇します。そこで折れないようにするための心がけを最後にお話しします。ハラスメントを避けるにも有効だと思います。
それは自分の周りの人間全てを他者だと認識することです。ビジネスでいうと全ての人間を顧客だと思ってしまうことです。上司も同僚も全てを自分の顧客だと思ってしまいます。そうすることで甘えがなくなります。依存心もなくなります。
他者とは自分とは全く異質の存在ということです。こちらのことは黙っていては分かってくれない存在です。他者にこちらの存在を納得させ、こちらの意見で説得し、何より機嫌良くさせることを実践してゆくのです。
上司だから分かってくれる筈だ、同僚だから助けてくれる筈だ、という考えを一切捨てることなのです。
ある意味これは自分を捨てることに繋がります。そうです、この世の中でスムーズに自己目的を達成しようとするには一旦自己を捨てるのが近道です。つまらん自我に拘泥するより自己を捨てて他者を主体に考えてみる。
人間はいつも自分のことしか考えていませんから、実はこのぐらいの心構えを持っていてちょうどなのだと思います。
しかし、この心構えを持てると強いです。他者のことをひとつずつ認識する過程で、社会の中での自分の息方が一歩ずつスムーズになってゆく筈です。

One thought on “藤原敬之

  1. shinichi Post author

    Kabu日本人はなぜ株で損するのか?

    5000億円ファンド・マネージャーの京大講義

    by 藤原敬之

    第六章 日本人とは何か?

    最後に伝えるべきこと

    皆さんは大学を出れば様々な分野でのプロフェッショナルとして生きてゆくわけです。
    それに役立つかもしれないアドヴァイスを若干させてもらおうと思います。

    ゲームは止めましょう

    ゲームは今日を限りに止めた方が良いと思います。早く止めれば止めるほど良いと思います。どんなに優れたRPGでも単なる刺激と瞬間の反応による興奮でしかありません。僕はそのゲームに消費する時間を読書と映画に使ってほしいのです。アナログの世界の面白さはデジタルの世界とは桁違いです。
    また大脳生理学的にも読書が最も頭脳を活性化させる作業だといいます。
    そして一番大事なことは、ゲームは、人間がいかに素晴らしい存在か、そして、いかに愚かな存在か、を教えてはくれません。それは優れた書物や映画の中でしか知ることが出来ないと思います。

    学問は最高の道楽

    「この世の最高の道楽は学問だ」
    これはある人の言葉ですが、正にその通りだと年齢を重ねると分かります。
    大学にいる間にその根っこのような部分をきちんと作っておいて欲しいのです。
    学問へのインターフェースをしっかりと自分の中に身につけさせておいて欲しいのです。
    そうすると人生が格段に楽しくなる。
    僕は冒頭で言ったように凄い報酬をもらっていましたから女性道楽以外は色んな道楽をしてきました。本当に色んな遊びをしてきました。その人間が心底思うのです。
    「学問は最高の道楽だ」と。

    不条理への対処

    社会に出ると皆さんは様々な不条理と闘わなければならなくなります。
    ハラスメントもそのひとつです。今はセクハラとかパワハラとかが話題になることによってあからさまなハラスメントは表面上ありませんが、その分、実に巧妙かつ陰湿な形でハラスメントが隠ぺいされています。それへの対処の心がけを忘れないようにしておいて下さい。
    不条理はそれだけではありません。ビジネスやアカデミズムの世界では大なり小なり組織の中で生きるわけです。
    その組織の論理と自己の存在との軋轢が必ず不条理という形で襲って来ます。また様々な人間関係を通して不条理に遭遇します。そこで折れないようにするための心がけを最後にお話しします。ハラスメントを避けるにも有効だと思います。
    それは自分の周りの人間全てを「他者」だと認識することです。ビジネスでいうと全ての人間を顧客だと思ってしまうことです。上司も同僚も全てを自分の「顧客」だと思ってしまいます。そうすることで甘えがなくなります。依存心もなくなります。そうやってまず、身近な関係からマーケティングを学ぶのです。
    他者とは自分とは全く異質の存在ということです。こちらのことは黙っていては分かってくれない存在です。他者にこちらの存在を納得させ、こちらの意見で説得し、何より機嫌良くさせることを実践してゆくのです。
    上司だから分かってくれる筈だ、同僚だから助けてくれる筈だ、という考えを一切捨てることなのです。
    ある意味これは自分を捨てることに繋がります。そうです、この世の中でスムーズに自己目的を達成しようとするには一旦自己を捨てるのが近道です。つまらん自我に拘泥するより自己を捨てて他者を主体に考えてみる。そうすることで目的達成のルートが見えます。
    人間はいつも自分のことしか考えていませんから、実はこのぐらいの心構えを持っていてちょうどなのだと思います。
    しかし、この心構えを持てると強いです。他者のことをひとつずつ認識する過程で、社会の中での自分の息方が一歩ずつスムーズになってゆく筈です。

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