古今和歌集, 新古今和歌集

めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜はの月影
忘れじと いひしばかりの 名残とて その夜の月は めぐり来にけり
思ひ出では 同じ空とは 月を見よ ほどは雲居に めくり逢ふまで
浅みどり 花もひとつに 霞みつる おぼろに見ゆる 春の夜の月
照る月も 雲のよそにぞ ゆきめぐる 花ぞこの世の 光なりける
むかし見し 雲居をめぐる 秋の月 いま幾歳か 袖に宿さむ
いくめぐり 空行く月も へだてきぬ 契りしなかは よその浮雲
花散りし 庭の木の間も 茂りあひて 天照る月の 影ぞまれなる
月を見て 心うかれし いにしへの 秋にもさらに めぐりあひぬる
めぐり逢はむ 限りはいつと 知らねども 月な隔てそ よその浮雲
雲晴れて むなしき空に 澄みながら 憂き世の中を めぐる月かな
思ひきや 別れし秋に めぐり逢ひて またもこの世の 月を見むとは
月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど

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1 Response to 古今和歌集, 新古今和歌集

  1. shinichi says:

    古今和歌集 (10世紀はじめ)

    http://ja.wikipedia.org/wiki/古今和歌集

    『古今和歌集』は『枕草子』で見られるように古くからその評価は高く、『源氏物語』においてもその和歌が多く引用されている。また歌詠みにとっては和歌を詠む際の手本としても尊ばれ、藤原俊成はその著書『古来風躰抄』に、「歌の本躰には、ただ古今集を仰ぎ信ずべき事なり」と述べており、これは『古今和歌集』が歌を詠む際の基準とすべきものであるということである。

    **

    新古今和歌集 (13世紀はじめ)

    http://ja.wikipedia.org/wiki/新古今和歌集

    「新古今調」といえば、唯美的・情調的・幻想的・絵画的・韻律的・象徴的・技巧的などの特徴が挙げられる。定家の父俊成によって提唱された幽玄、有心の概念を、定家が発展させて「余情妖艶の体」を築き上げ、これが撰歌に大きく反映されている。また、鎌倉幕府成立以降、政治の実権を奪われた貴族社会の衰退の中で、滅びや自然への見方に哀調があると指摘される。またこの頃は題詠が盛んに行われていたことにより、より華やかな技巧にあふれている。題詠によって現実的な心情変化の歌ではなく、定められたお題の中でより複雑に工夫された象徴的な歌が主流になって行った。

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