shinichi Post author02/01/2015 at 5:24 pm 元旦に 井上靖 門松をたてることも、雑煮をたべることも、賀状を出すことも、実は、本当を言えば、なにを意味しているかよくは判らない。しかし、これだけは判っている、人間の一生が少々長すぎるので、神さまが、それを、三百六十五日ずつに区切ったのだ。そして、その区切り、区切りの階段で、人間がひと休みするということだ。 私は神さまが作ったその階段を、ずいぶんたくさん上がって来た。今年はその五十段目だ。昭和三十二年の明るい陽の光を浴びて、私はいまひと休みしている。はるか下の方の段で、私の四人の子供たちも、それぞれ新しい着物を着て、いまひと休みしている。 (「北国」より) Reply ↓
shinichi Post author02/01/2015 at 5:32 pm 元旦に by 井上靖 伝書鳩 第8号 http://www.inouezaidan.or.jp/denshobato/denshobato-08.pdf Reply ↓
shinichi Post author02/01/2015 at 6:39 pm 日语背诵文选 01 元旦に by 井上靖 元旦のこと http://bulo.hujiang.com/menu/11887/item/651676/ Reply ↓
元旦に
井上靖
門松をたてることも、雑煮をたべることも、賀状を出すことも、実は、本当を言えば、なにを意味しているかよくは判らない。しかし、これだけは判っている、人間の一生が少々長すぎるので、神さまが、それを、三百六十五日ずつに区切ったのだ。そして、その区切り、区切りの階段で、人間がひと休みするということだ。
私は神さまが作ったその階段を、ずいぶんたくさん上がって来た。今年はその五十段目だ。昭和三十二年の明るい陽の光を浴びて、私はいまひと休みしている。はるか下の方の段で、私の四人の子供たちも、それぞれ新しい着物を着て、いまひと休みしている。
(「北国」より)
元旦に
by 井上靖
伝書鳩 第8号
http://www.inouezaidan.or.jp/denshobato/denshobato-08.pdf
日语背诵文选 01 元旦に
by 井上靖
元旦のこと
http://bulo.hujiang.com/menu/11887/item/651676/