現在、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることや、我が国が複雑かつ重大な国家安全保障上の課題に直面していることに鑑みれば、国際協調主義の観点からも、より積極的な対応が不可欠となっている。我が国の平和と安全は我が国一国では確保できず、国際社会もまた、我が国がその国力にふさわしい形で、国際社会の平和と安定のため一層積極的な役割を果たすことを期待している。
これらを踏まえ、我が国は、今後の安全保障環境の下で、平和国家としての歩みを引き続き堅持し、また、国際政治経済の主要プレーヤーとして、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定を実現しつつ、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与していく。このことこそが、我が国が掲げるべき国家安全保障の基本理念である。
国家安全保障戦略について
国家安全保障会議決定
閣議決定
平成25年12月17日
http://www.cas.go.jp/jp/siryou/131217anzenhoshou/nss-j.pdf
積極的平和主義
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/積極的平和主義
(sk)
「積極的平和主義」という言葉から、ジョージ・オーウェルの『1984年』のなかに出てくる「戦争は平和 (WAR IS PEACE)」というスローガンが思い出される。
「平和を積極的に守るためには戦争をしなくてはならない」という論理が通ってしまうのは、矛盾を矛盾と感じない人たちのせいであって、その論理を持ち出した側には非はない。