東京新聞

民主、共和両党びいきがはっきりしている米国では、あらゆるものを「民主党っぽい」とか「共和党っぽい」と区別したがるそうだ。コーヒーにさえ「っぽい」がある。共和党支持者は地元のコーヒー店に通い、民主党支持者はスターバックス。最も民主党っぽいのは燃費のよいトヨタのプリウスで、最も共和党っぽいのは米フォードの巨大で頑丈なピックアップトラックやマスタング。
そのフォードが年内に日本から撤退する。TPPの追い風があっても、日本では売れぬと判断した。少子高齢化。若者には車に興味を持つ余裕さえない現在の日本である。今回の件、日本がフォードをではなく、フォードが日本を見限った「っぽい」話でなければよいのだが。

This entry was posted in perception. Bookmark the permalink.

1 Response to 東京新聞

  1. shinichi says:

    筆洗

    東京新聞

    http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016012702000133.html

    民主、共和両党びいきがはっきりしている米国では、あらゆるものを「民主党っぽい」とか「共和党っぽい」と区別したがるそうだ。コーヒーにさえ「っぽい」がある。共和党支持者は地元のコーヒー店に通い、民主党支持者はスターバックス▼自動車はどうか。知り合いの米国人に聞けば、最も民主党っぽいのは燃費のよいトヨタのプリウスで、最も共和党っぽいのは米フォードの巨大で頑丈なピックアップトラックやマスタング。鵜呑(うの)みにはできぬが、そういうイメージがあるらしい▼そのフォードが年内に日本から撤退する。日本とは歴史的になじみ深く、一時期はお手本でもあった。大正期、日本初のタクシー車両はT型フォードだったし、ホンダ創業者の本田宗一郎さんがその道を目指したきっかけは幼き日に見たフォード車だったと聞く▼米映画「ブリット」でスティーブ・マックイーンの運転する深緑色のマスタングに「いつかは」と夢見た世代もいる▼TPPの追い風があっても、日本では売れぬと判断した。かつては魅力的だったフォード車のいかつさや強さという「っぽさ」が今の日本では敬遠されたか▼もっとも撤退の判断も分かる。少子高齢化。若者には車に興味を持つ余裕さえない現在の日本である。今回の件、日本がフォードをではなく、フォードが日本を見限った「っぽい」話でなければよいのだが。

Leave a Reply

Your email address will not be published.