東京新聞

Tokyo-np
「新聞離れ」は他人事じゃない。そう考えた社内の若手有志が「次世代研究所」っていうチームを勝手に作って、対策を考えています。このたび「東京新聞にダメ出し会議」を始めました。メンバーが街へ飛び出し、さまざまな分野の人たちの声を聞き、紙面に生かそうという試みです。新聞の何がいけないのか。どうすれば新聞の未来は開けるのか。

2 thoughts on “東京新聞

  1. shinichi Post author

    東京新聞にダメ出し会議

    東京新聞

    http://www.tokyo-np.co.jp/feature/damedashi/

    Tokyo-np2「研究所」といっても会社に部屋があるわけじゃありません。東京新聞をもっとよくするアイデアを実現していこうと、有志で集まった若手社員たちが、ときどきどこかで自由に話し合う。そんなゆるやかなチームです。テーマは「新聞に、未来はある。」。

    毎月第2日曜付の最終面に掲載している会議の様子を、Webでも紹介していきます。

    (1)ネットで十分…でも結婚したら読むかも!? <若手ミュージシャン>

    (2)同じ話題も違う角度で書いて <東京で活動する外国人>

    (3)多様な生き方を紹介してほしい <イクメン>

    (4)未来に残す「日本の記録」に <東京で活躍する役者>

    (5)ウェブにはない紙の可能性 <スマートニュース>

    Reply
  2. shinichi Post author

    (sk)

    東京新聞のこういうところが好きだ。

    で、好きついでに、私なりの考えを4つの提言として書いた。

    そして「ご意見はこちら」をクリックし、それを「東京新聞にダメ出し会議」宛てに送った。

    どうせ読んではもらえないだろうけれど。。。(ご丁寧にも「ご意見に対する個別の回答はいたしませんので、あらかじめご了承ください」と書いてある)。。。

    少しでも東京新聞のサポートをしたいと思って。。。(「誰かの目に触れて、役に立てれば」などという、ティーン・エイジャーのようなことを考えてしまうので)。。。

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    4つの提言

    1. 紙にこだわらない

    「ウェブにはない紙の可能性」という発想に疑問を感じます。現在の状況で、紙の優位性をことさら言ってみても仕方がないと思います。数十年前にウェブがなかったように、数十年後には新しいメディアができていて、その時に「ウェブの可能性」と言っても、せんないでしょう。「紙かウェブか」ではなく、「紙もウェブも」だと思いますし、「次世代」を考えるのなら、「紙もウェブも新しいメディアも」とでなければなりません。
    紙にこだわる姿勢は、滅びゆく者の発想だと思います。美しいけれど、消えて行ってしまうのです。
    近い将来、ウェブもすたれるでしょうし、ウェブに置き換わったメディアもまた、すたれるでしょう。その時が来ても、ウェブにこだわったり、その次のメディアにこだわったりしてはいけないのです。

    2. ビジネスモデルを考え続ける

    グーグルが有料だったら、これほどには使われなかったでしょう。タダだから成功したのです。成功の裏にきちんとしたビジネスモデルがあったことは、今では誰もが知っています。
    「新聞購読料を読者から集め、その半分を販売店に配達手数料や販売促進費として渡し、残りの半分と新聞広告料とを収入としてやっていく」というビジネスモデルは、もう通用しない。そのことは、認めるしかありませんよね。
    まったく新しいビジネスモデルを構築せずに、ただ衰退していくのは、東京新聞を作り上げてきた先人たちに失礼ではないでしょうか。
    「多様な生き方を紹介する」とか「同じ話題も違う角度で書く」といったコンテンツについての提案は、二次的なものに思われます。まずは安定した収益をもたらすビジネスモデル。それなしには、新しい情報環境のなかでは生き残っていけないと思います。
    ビジネスモデルは、一度考えればそれでいいというものではありません。どんなにいいビジネスモデルでもずっとは通用しない。成功してしまった古いビジネスモデルに固執し、それに安住すれば、待っているのは凋落だけです。
    ビジネスモデルを考え続ければ、東京新聞の未来は明るいと確信しています。

    3. コミュニティーを作る

    外国で働いていた時、仕事の関係でメディアに書いたり出たりしたことがありました。書いたり出たりすると、次の依頼が来ます。すると自然にそのメディアに興味を持ち、購読したり視聴したりするようになります。つまり、私は意識しないうちに、それぞれのメディアのコミュニティーのメンバーになっていたのです。
    日本に帰国し、幻冬舎から「情報」という本を出版しました。自費出版だったのですが、書店にも並んだのです。それで、TBSニュースバードから出演依頼が来て、1時間近く「情報」について話をしました。で、何が起きたかというと、私はそれまで知らなかったTBSニュースバードを見るようになったのです。たった1時間ゲストに呼んだだけで、私と私の友達とがコミュニティーメンバーになったのです。その後、文化放送からもオファーが来ました。そうしたら、ラジオなんて聴いたことのなかった私が、文化放送を聴くようになったのです。
    東京新聞が、もっと多くの人に執筆依頼をし、そのことで専門家といわれる人たちではない人たち、じつは専門家よりもずっと専門に詳しい人たちを巻き込んでいけば、東京新聞はより大きなコミュニティーを作り、その人たちが東京新聞を支えるようになると思います。
    より多くの人に書いてもらい、参加してもらうことが大切だと思っています。

    4. 量より質を

    今までのビジネスモデルでは、量が大事でした。発行部数が多ければ、購読料も広告費も多く、それが力となりました。でも、どんなビジネスモデルを構築するにせよ、21世紀のビジネスモデルで、大きいほうがいいということはほとんどありません。
    幸いなことに、東京新聞の記事の質は、日本の三大新聞よりもはるかに高く、長い間外国に暮らした後で帰国した時も、躊躇なく東京新聞の購読を決めました。実際に読むのは東京新聞のサイトであっても、東京新聞のサポートをしたいという気持ちがあります。
    ニューヨーク・タイムズは東京新聞よりもっとずっとローカルな新聞ですし、トリビューン・ドゥ・ジュネバは地方紙とも言えないくらい小さな存在です。それでも両紙とも、世界中の人たちに影響を与え続けています。
    東京新聞に決定的に欠けているのは、プライドだと思います。上記の二紙にあるプライドが感じられないのです。地方紙は三大新聞の下に位置するのではなく、上に位置するのでもなく、信頼され、尊敬され、みんなにとって大切な存在とならなければならないと思います。

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