shinichi Post author07/07/2016 at 1:00 pm 変なホテル http://www.h-n-h.jp/ 「変なホテル」は先進技術を導入し、ワクワクと心地よさを追及した世界初のロボットホテルです。 フロントでは多言語対応のロボットたちがチェックイン・チェックアウトの手続きを行い、クロークではロボットアームが荷物をお預かり、手荷物はポーターロボットがお部屋(A棟のみ)までお運びします。どこか温かみを感じるロボットたちとの楽しいひとときに、心をくすぐられることでしょう。 更に、客室前で顔認証をすれば、その後はまさに顔パス感覚。鍵の持ち運びのわずらわしさ、紛失の不安から解消されます。 「変」には「変化しつづける」という意思が込められ、目指すは、常識を超えた先にある、かつてない感動と快適性。 「変なホテル」へご宿泊の皆さまを、未体験のサプライズで一足先の未来へいざないます。 Reply ↓
shinichi Post author07/07/2016 at 1:05 pm 「変なホテル」は、やっぱり究極に”変”だった 館内で活躍する敏腕ロボットたちをご紹介! by 佐々木恵美 http://toyokeizai.net/articles/-/88428 長崎県佐世保市のハウステンボスに今夏オープンした「変なホテル」。どこが変なのかと澤田秀雄社長(エイチ・アイ・エス 会長)を直撃したところ、「いえいえ、変なホテルの“変”は、“変わり続けることを約束する”というコンセプトからとったもの。ロボットが活躍する次世代型のスマートホテルなんですよ」と楽しそうに教えてくれた。 1992年に開業したハウステンボス。オランダの街並みを再現したテーマーパークとして親しまれる一方で、園内に水や電力、ゴミのリサイクルシステムなどを備え、自然の生態系を守る取組を続けている。 2010年にトップに就任した澤田社長の肝いりでスタートしたのが、このホテルプロジェクト。環境に配慮しつつ、リーズナブルで快適、そして楽しい仕掛けのあるホテルを――。そんな思いから「世界一生産性の高いホテル」を目指してつくられた、話題のホテルに潜入した。 クロークはアーム型ロボが管理 ホワイトとブラウンを基調にした外観は、いたってシンプル。だが、エントランスに近づくと、大きなロボットが目を引く。 聞けば、これは人が身につけると巨大ロボットに乗ったような気分を味わえる「スケルトニクス」という動作拡大型スーツ。当初はハウステンボス内で使う予定だったが、大きく安全上の懸念もあるため、ここに展示しているとのこと。いきなり近未来のようなメカに出会い、ワクワク感が高まる。 中に入ると、ハウステンボスのキャラクター「ちゅーりー」ロボットがゆらゆら動いてお出迎え。その先には、ガラス張りのロボットクロークがある。まずはタッチパネルで名前と暗証番号を登録。右側の荷物搬入口(50×30cm)に荷物を入れると、ロボットアームがボックスを持ち上げて所定のロッカーまで運ぶ仕組みだ(24時間500円)。 ボックスを運び終えたアームは、最後にこちらに向かって手を振りバイバイしてくれる。細部に散りばめられている遊び心が楽しい。 奥に進むと、フロントに2体のロボットが並んでいた。チェックインからチェックアウトまですべてロボットが対応するというのが、このホテルの大きなウリだ。女性型ロボット「ゆめ子」さんは上品な微笑みをたたえ、丁寧にお辞儀したり目や口を動かしたりと、表情が実にリアル。もう一体の恐竜型「未来」くんは日本語と英語を話すバイリンガルらしく、こちらでチェックインすることに。 フロントに立つとセンサーが感知して、未来くんから「いらっしゃいませ」と声をかけられ、チェックインの手順をガイドしてもらえる。最初に自分の名前を告げ、ゲストカードを記入して目の前のボックスへ。 続いて、隣のタッチパネルで名前などを入力すると、ICカードキーと領収書が出てくる。さらに顔認証システムを利用したい場合は、カメラの前に立って登録する。ここで登録しておけばキーを使わずに自室へ出入りできて、滞在中にキーを気にする煩わしさから解放される。 未来くんは大きな身振りを交えつつ、ガッと口を開けたり瞬きしたりと、かなり迫力ある姿で接客してくれた。 客室に入ると「こんにちは」の声 無事にチェックインを済ませたら、次は部屋へ。「ポーターロボット」に荷物を載せて部屋番号を入力すると、部屋まで先導してくれる(A棟のみ)。人がついて来ているか感知するセンサーがあるため、あとからついて歩くとゆっくりしたスピードで、スロープやカーブもスムーズに進む。人がついて来ていなかったり、前に人がいたりしたら、自動で止まる機能も備えている。 画面から流れる音楽や映像を見ながらついて行くと、部屋に到着。最後にタッチパネルで、ポーターロボットの満足度を★の数で評価するようになっている。それが終わると、ロボットは自分でUターンして元の場所へ戻っていった。 客室ドアの横には顔認証の機械があり、ボタンを押して認証されれば入室できる。キーを出す手間が省けるのは便利だ。シックなトーンの客室は、清潔感があって開放的な雰囲気。 部屋に入ると、「こんにちは」とかわいらしい声がした。声の主は、ベッド脇にちょこんと座った「ちゅーりー」ちゃん。会話ができるロボットで、たとえば「ちゅーりーちゃん」と呼びかけ「電気つけて」と指示すると、部屋の明かりをつけてくれる。 ほかにも現在時刻や室内温度、今日・明日の天気を聞くと教えてくれて、目覚ましの時刻設定も可能だ。こちらが「ありがとう」と応じると、「お安いご用ですよ」という返事。思わず笑ってしまった。 電力とコスト削減のため、各客室には通常のホテルには備わっているテレビ、電話、浴衣がない(一部あり)。そのかわり、ちゅーりーちゃんの横にあるタブレットで、フロントへの電話や客室間通話、テレビの視聴ができる。また、館内の案内を見たり、照明を点灯・消灯することも可能だ。バスとトイレは別々。室内の照明が人感センサーで点灯・消灯して、電力消費を抑えている。 ホテル全体と各部屋の空調設備には「輻射パネル」を採用。温水や冷水を流して空気調整する最新技術で、パネルの表面には結露した水滴が見える。エアコンのように室内が乾燥する心配がなく、電力削減と快適な環境づくりに役立つそうだ。 ホテル内に飲食施設はなく、アメニティと軽食、ドリンクの自動販売機が設置されている。朝食付き宿泊プランの場合、朝食はすぐ近くの健康レストラン「AURA(オーラ)」を利用。レストラン内で栽培・実験している新鮮な野菜などを使った地産地消ビュッフェが食べられる。 2カ月ですでに改良された2つの点 ホテルにロボットだけしかいないと、急なトラブルや質問があるときは困るのでは……。そんな心配が出てきそうだが、実は館内いたるところにカメラがついていて、常時スタッフが映像をチェック。何かあれば、すぐに駆けつけて対応してくれる。取材時もスタッフがさりげなく出てきて、宿泊客をサポートする姿がみられた。それでも、館内にいるスタッフは最大10人に抑えているという。 オープンから2カ月、進化を掲げるホテルだけあって、すでに2点改良されたという。ひとつは、宿泊料金の設定。当初は宿泊希望者によるオークション方式を導入していたが、上限金額での落札が続いたため、「リーズナブルに泊まってほしい」という理念に立ち戻ることに。オークションはやめて、通常の決まった価格での予約受付に変更した。 また、当初は各部屋に冷蔵庫を置いていなかったが、宿泊客からの要望の声が多かったため、今は全室に設置している。 開業時から、国内はもとより世界各国のメディアが頻繁に取材に訪れているという。この第1期棟72室に続き、隣に第2期棟72室が2016年3月オープン予定。1期棟は東京大学、2期棟は鹿島建設が手がけており、使われる技術などが違うという。さらにグループのリゾート施設「ラグーナテンボス」にも、変なホテルを進化させたホテルを建設する計画がある。 従来の同規模ホテルと比べて、人件費を約3分の1に削減し、光熱費も半分に。将来的には9割以上を自動化・ロボット化して、世界最高の生産性を追求したいと意気込む澤田社長。今後の進歩に大いに期待したい。 Reply ↓
変なホテル
http://www.h-n-h.jp/
「変なホテル」は先進技術を導入し、ワクワクと心地よさを追及した世界初のロボットホテルです。
フロントでは多言語対応のロボットたちがチェックイン・チェックアウトの手続きを行い、クロークではロボットアームが荷物をお預かり、手荷物はポーターロボットがお部屋(A棟のみ)までお運びします。どこか温かみを感じるロボットたちとの楽しいひとときに、心をくすぐられることでしょう。 更に、客室前で顔認証をすれば、その後はまさに顔パス感覚。鍵の持ち運びのわずらわしさ、紛失の不安から解消されます。
「変」には「変化しつづける」という意思が込められ、目指すは、常識を超えた先にある、かつてない感動と快適性。
「変なホテル」へご宿泊の皆さまを、未体験のサプライズで一足先の未来へいざないます。
「変なホテル」は、やっぱり究極に”変”だった
館内で活躍する敏腕ロボットたちをご紹介!
by 佐々木恵美
http://toyokeizai.net/articles/-/88428
長崎県佐世保市のハウステンボスに今夏オープンした「変なホテル」。どこが変なのかと澤田秀雄社長(エイチ・アイ・エス 会長)を直撃したところ、「いえいえ、変なホテルの“変”は、“変わり続けることを約束する”というコンセプトからとったもの。ロボットが活躍する次世代型のスマートホテルなんですよ」と楽しそうに教えてくれた。
1992年に開業したハウステンボス。オランダの街並みを再現したテーマーパークとして親しまれる一方で、園内に水や電力、ゴミのリサイクルシステムなどを備え、自然の生態系を守る取組を続けている。
2010年にトップに就任した澤田社長の肝いりでスタートしたのが、このホテルプロジェクト。環境に配慮しつつ、リーズナブルで快適、そして楽しい仕掛けのあるホテルを――。そんな思いから「世界一生産性の高いホテル」を目指してつくられた、話題のホテルに潜入した。
クロークはアーム型ロボが管理
ホワイトとブラウンを基調にした外観は、いたってシンプル。だが、エントランスに近づくと、大きなロボットが目を引く。
聞けば、これは人が身につけると巨大ロボットに乗ったような気分を味わえる「スケルトニクス」という動作拡大型スーツ。当初はハウステンボス内で使う予定だったが、大きく安全上の懸念もあるため、ここに展示しているとのこと。いきなり近未来のようなメカに出会い、ワクワク感が高まる。
中に入ると、ハウステンボスのキャラクター「ちゅーりー」ロボットがゆらゆら動いてお出迎え。その先には、ガラス張りのロボットクロークがある。まずはタッチパネルで名前と暗証番号を登録。右側の荷物搬入口(50×30cm)に荷物を入れると、ロボットアームがボックスを持ち上げて所定のロッカーまで運ぶ仕組みだ(24時間500円)。
ボックスを運び終えたアームは、最後にこちらに向かって手を振りバイバイしてくれる。細部に散りばめられている遊び心が楽しい。
奥に進むと、フロントに2体のロボットが並んでいた。チェックインからチェックアウトまですべてロボットが対応するというのが、このホテルの大きなウリだ。女性型ロボット「ゆめ子」さんは上品な微笑みをたたえ、丁寧にお辞儀したり目や口を動かしたりと、表情が実にリアル。もう一体の恐竜型「未来」くんは日本語と英語を話すバイリンガルらしく、こちらでチェックインすることに。
フロントに立つとセンサーが感知して、未来くんから「いらっしゃいませ」と声をかけられ、チェックインの手順をガイドしてもらえる。最初に自分の名前を告げ、ゲストカードを記入して目の前のボックスへ。
続いて、隣のタッチパネルで名前などを入力すると、ICカードキーと領収書が出てくる。さらに顔認証システムを利用したい場合は、カメラの前に立って登録する。ここで登録しておけばキーを使わずに自室へ出入りできて、滞在中にキーを気にする煩わしさから解放される。
未来くんは大きな身振りを交えつつ、ガッと口を開けたり瞬きしたりと、かなり迫力ある姿で接客してくれた。
客室に入ると「こんにちは」の声
無事にチェックインを済ませたら、次は部屋へ。「ポーターロボット」に荷物を載せて部屋番号を入力すると、部屋まで先導してくれる(A棟のみ)。人がついて来ているか感知するセンサーがあるため、あとからついて歩くとゆっくりしたスピードで、スロープやカーブもスムーズに進む。人がついて来ていなかったり、前に人がいたりしたら、自動で止まる機能も備えている。
画面から流れる音楽や映像を見ながらついて行くと、部屋に到着。最後にタッチパネルで、ポーターロボットの満足度を★の数で評価するようになっている。それが終わると、ロボットは自分でUターンして元の場所へ戻っていった。
客室ドアの横には顔認証の機械があり、ボタンを押して認証されれば入室できる。キーを出す手間が省けるのは便利だ。シックなトーンの客室は、清潔感があって開放的な雰囲気。
部屋に入ると、「こんにちは」とかわいらしい声がした。声の主は、ベッド脇にちょこんと座った「ちゅーりー」ちゃん。会話ができるロボットで、たとえば「ちゅーりーちゃん」と呼びかけ「電気つけて」と指示すると、部屋の明かりをつけてくれる。
ほかにも現在時刻や室内温度、今日・明日の天気を聞くと教えてくれて、目覚ましの時刻設定も可能だ。こちらが「ありがとう」と応じると、「お安いご用ですよ」という返事。思わず笑ってしまった。
電力とコスト削減のため、各客室には通常のホテルには備わっているテレビ、電話、浴衣がない(一部あり)。そのかわり、ちゅーりーちゃんの横にあるタブレットで、フロントへの電話や客室間通話、テレビの視聴ができる。また、館内の案内を見たり、照明を点灯・消灯することも可能だ。バスとトイレは別々。室内の照明が人感センサーで点灯・消灯して、電力消費を抑えている。
ホテル全体と各部屋の空調設備には「輻射パネル」を採用。温水や冷水を流して空気調整する最新技術で、パネルの表面には結露した水滴が見える。エアコンのように室内が乾燥する心配がなく、電力削減と快適な環境づくりに役立つそうだ。
ホテル内に飲食施設はなく、アメニティと軽食、ドリンクの自動販売機が設置されている。朝食付き宿泊プランの場合、朝食はすぐ近くの健康レストラン「AURA(オーラ)」を利用。レストラン内で栽培・実験している新鮮な野菜などを使った地産地消ビュッフェが食べられる。
2カ月ですでに改良された2つの点
ホテルにロボットだけしかいないと、急なトラブルや質問があるときは困るのでは……。そんな心配が出てきそうだが、実は館内いたるところにカメラがついていて、常時スタッフが映像をチェック。何かあれば、すぐに駆けつけて対応してくれる。取材時もスタッフがさりげなく出てきて、宿泊客をサポートする姿がみられた。それでも、館内にいるスタッフは最大10人に抑えているという。
オープンから2カ月、進化を掲げるホテルだけあって、すでに2点改良されたという。ひとつは、宿泊料金の設定。当初は宿泊希望者によるオークション方式を導入していたが、上限金額での落札が続いたため、「リーズナブルに泊まってほしい」という理念に立ち戻ることに。オークションはやめて、通常の決まった価格での予約受付に変更した。
また、当初は各部屋に冷蔵庫を置いていなかったが、宿泊客からの要望の声が多かったため、今は全室に設置している。
開業時から、国内はもとより世界各国のメディアが頻繁に取材に訪れているという。この第1期棟72室に続き、隣に第2期棟72室が2016年3月オープン予定。1期棟は東京大学、2期棟は鹿島建設が手がけており、使われる技術などが違うという。さらにグループのリゾート施設「ラグーナテンボス」にも、変なホテルを進化させたホテルを建設する計画がある。
従来の同規模ホテルと比べて、人件費を約3分の1に削減し、光熱費も半分に。将来的には9割以上を自動化・ロボット化して、世界最高の生産性を追求したいと意気込む澤田社長。今後の進歩に大いに期待したい。