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  1. shinichi Post author

    第47回国民体育大会(山形べにばな国体)開会式

    1992年

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    皇后陛下のエピソード

    瞬時の判断

    http://royal.must-reading.info/main/kogo2.html

    平成4年(1992年)に山形県で行われた第47回国民体育大会(山形べにばな国体)、開会式でのことです。開会のお言葉を述べられる今上陛下、その隣には皇后陛下がお立ちになられています。

    そこへ突然、競技場内のトラックから男が駆け寄り、「天皇訪中反対」「天皇は帰れ」などと叫びながら両陛下のいらっしゃるロイヤルボックスに向かって発煙筒を投げつける事件が発生しました。(当月に両陛下には中国ご訪問のご予定がありました)

    男が動き始めたそのとき、皇后陛下はすぐさま異変を察知されます。

    そして一瞬のご判断で、皇后陛下は一切の躊躇なく右手を今上陛下の前へ伸ばして、陛下を庇われたのです。

    幸いなことに発煙筒が両陛下の近くまで届くことはなく、今上陛下のお言葉が中断することはありませんでした。
    事態が大事に至らないとご判断された皇后陛下は、すぐにお手を下ろし、何事もなかったかのように元のご姿勢に戻られます。

    皇后陛下が異変にお気づきになってから、右手をお伸ばしになり、元のご姿勢に戻られるまでの時間はなんとわずか4秒。一瞬での的確なご判断と、それを実際に行動に移すご瞬発さ、さらには開会式の場を騒動にしてしまうことなく、すぐに平時の微笑をお湛えになる平常心、どれをとってみても感服の極みです。

    今上陛下もまた、お手元の文面をお読みになりつつも、視線を前方へ向けたりされていたので、暴漢の登場にはお気づきになっていたのかもしれません。しかし、何ら動揺されたご様子をお見せになることもなく、粛々とお述べになり続けておられました。

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