らくなちゅらる通信

「祈り」は学校教育にも取り入れられています。毎朝の朝礼で児童たちは必ず1分間の瞑想をするのです。朝一番に祈りを捧げることで、授業中の集中力が高まるという調査結果も出ているとのこと。
では、ブータン人のみなさんは、祈るとき一体何を考えているのでしょうか?
質問をしたほとんどの方が真っ先に答えたフレーズは、「生きとし生けるものすべてが、災いから解き放たれ、幸せになりますように」。ブータンの人々は、仏壇に祈りを捧げるとき、お経を唱えながら、まず第一に、「すべての生きとしいけるもの」に祈りを捧げるのです。

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1 Response to らくなちゅらる通信

  1. shinichi says:

    祈るとき、何を考えていますか?

    松尾 茜

    https://prema.binchoutan.com/r-natural/gnh/bhutan_vol119.html

    ブータン人にとっての「祈り」

    仏教への信仰が非常に厚いブータンの人々にとって、「祈る」という行為は、とても身近なものです。
    農家のみなさんが一番お金をかけるお部屋は、仏間。
    毎日必ず、朝一番に仏間へ行き、器の聖水を入れ替え、バターランプに火を灯し、祈りを捧げます。
    都市部のアパートに住む人々も、部屋の一角に仏壇コーナーを設けていることがほとんどです。
    ちなみに、チベット仏教における輪廻転生を信じるブータンの人々は、仏壇にご先祖様を祀ることは無く、お釈迦さまや偉い僧侶の、仏像や写真を飾っています。

    「祈り」は学校教育にも取り入れられています。
    毎朝の朝礼で児童たちは必ず1分間の瞑想をするのです。
    朝一番に祈りを捧げることで、授業中の集中力が高まるという調査結果も出ているとのこと。
    では、ブータン人のみなさんは、祈るとき一体何を考えているのでしょうか?

    すべての生きとしいけるもの

    質問をしたほとんどの方が真っ先に答えたフレーズは、「生きとし生けるものすべてが、災いから解き放たれ、幸せになりますように」。
    ブータンの人々は、仏壇に祈りを捧げるとき、お経を唱えながら、まず第一に、「すべての生きとしいけるもの」に祈りを捧げるのです。
    自分のことや家族のことは、二の次。
    まさに、仏教における「利他の心」……自分だけの利益を考えるのではなく、自己犠牲を払ってでも相手に尽くそうという、美しい心の表れといえます。
    毎朝このような祈りを捧げて1日がスタートするのですから、ブータンの人々が、他人に対してのみならず、動物や植物に対して優しいのも納得です。
    ブータン人に菜食主義者(ベジタリアン)が多いのも、このような仏教思想が大きく影響しています。

    息をのむほど美しい農家の仏壇

    そして興味深いのが、この仏教の考え方が、環境保全にも繋がっていること。
    国土の7割以上が森林に覆われているブータンですが、憲法に「森林被覆率は6割以上を保持しなければならない」と記載されているのみならず、国民のみなさん一人ひとりが、心から自然を愛しているのです。
    切り花や川釣りを避け、野犬や田畑を荒らす野獣でさえも殺処分しない慣習が根強く、仏教思想に基づく行為が、自然と環境保全に結びついていることが、よくわかります。
    でももちろん、「すべての生きとし生けるもの」に対してお祈りした後は、ちゃんと自分自身のお願いごともします。
    「試験に合格しますように」「アーチェリー(ブータンの国技)の試合に勝てますように」など、勝負ごとはついつい神頼みしてしまうことは、私たち日本人とも共通しているようです。
    それがまた“人間らしく”、ついこちらも笑みがこぼれてしまいます。
    みなさんも、ふとした時に“マインドフル”になることを意識し、自分以外の人や動植物に思いをはせ、幸せを祈ってみてはいかがでしょうか。
    自然と、心にゆとりが生まれてくるかもしれません。

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