いつもここにいる

東京には崖線という
川や海の浸食でできた
崖の連なりが
あちらこちらにある

崖線は木の緑で覆われ
崖線の下には湧水が湧いていて
崖線のうちのいくつかは
はけとかままとか呼ばれる

崖線の上の屋敷からは
富士山や多摩川が美しく
崖線の下の田んぼには
動物たちが顔を出す

崖線は子どもには厄介で
自転車をこいでは登れない
一昔前の大人たちは
水を担いで途中でへばっていた

崖線に聳える欅や樫が
見て来たものは多い
でも湧水の下の茶色い岩が
見てきたものとは比べようがない

私たちの見ていることなんて
ほんの一瞬
瞬きほどのこと
きっと とるにたらないことばかりなのだろう

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1 Response to いつもここにいる

  1. shinichi says:

    (sk)

    第31作
    Always There

    大岡昇平
    http://www.kushima.org/is/?p=61372
    にインスパイアされて。

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