黒いひかり

ひかりを感じながら
景色を眺めていると
景色は色を失って
ひかりだけが残る

景色のなかには
ひかりしかなくて
色がなくて
そして
景色がひかりを失うと
闇があたりを包み込み
すべてのひかりは
吸収されてしまったのか
遮断されてしまったのか
どこにもその形跡はない

朝がひかりを取り戻して
ひかりは弾み
息づいて
なにも掴めない私たちは
ひかりと影に従う

ものに色をつけて
ひかりなんて幻だって言って
色に名前をつけて
布を染め
器に着色し
ありとあらゆるものに色をつけ
ひかりを征服したつもりになっても
夜がくれば色は消え
闇だけがあたりを占める

ひかりがないのが闇だという
でも闇に包まれてみると
黒いひかりを感じる
ないはずのものを感じる

太陽を感じる
白いひかりを感じる

闇を感じる
黒いひかりを感じる

ないものを感じる

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