明仁

平和は,常に希求されながら,常に遠い目標にとどまるものなのでしょうか。平和の均衡を乱す憎しみの感情は,どのような状況から生まれ,どのようにして暴力に至るのでしょうか。長い歴史を負って現代を生きる私ども一人一人は,今を平和に生きる努力とともに,過去が残した様々な憎しみの本質を理解し,これを暴力や戦争に至らしめぬ努力を重ねていかなければならないと思います。同時に私どもが,平和への道のりの難さを,絶望や虚無感に至らせることなく,人類がこれまでにもたらした,喜ぶべき進歩を喜び,現代にも決して欠けることのない,各地,各国の良き報せを分かちあって,心を励ましていくことも大切に思われます。
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どの国もが,それぞれの歴史を背負い,現在に至っていることを思いますと,それぞれの国が複雑な過去の重荷に耐え,その中でなお,自分の国を愛し,より望ましい姿で未来に向かって努力することが,どれ程大切であるかを感じさせられます。それぞれの国にあって,自国を思い,他国との間の平和を求めて努力をしている人々と出会い,共に生きる感覚を失うことがないよう心掛けていきたいと思っております。
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国と国との友好関係の増進にはお互いの理解とそれぞれの立場の尊重が重要であり,両国の関係がこのように広く,深いものとなってきたことを誠に喜ばしく思います。
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韓国は日本の最も近い隣国であり,歴史的にも様々な関係があります。したがって,両国の理解と信頼関係,友好関係を深めていくことは非常に大切なことと思います。
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私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると、『続日本紀』に記されていることに、韓国とのゆかりを感じてます。
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象徴とはどうあるべきかということは、いつも私の念頭を離れず、その望ましいあり方を求めて今日に至っています。
なお、大日本帝国憲法下の天皇のあり方と、日本国憲法下の天皇のあり方を比べれば、日本国憲法下の天皇のあり方の方が、天皇の長い歴史で見た場合、伝統的な天皇のあり方に沿うものと思います。
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あまたなる命の失せし崖の下 海深くして青く澄みたり

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