飯坂譲二

従来の地図ですと、何処に何があるかということで、家がある、森がある、谷がある、岩があるということを示していた。しかし、今はそれだけの話ではなくて、地球全体にしろ、我々の近隣にしろ、理解しなければならない範囲が非常に大きくなって来ています。
もう一つ大事なことは、さらにその理解することを超えて、それをもう少し発展させると、空間利用の計画と維持をどうするかという問題になって来る訳です。「維持可能な開発」といった言葉がありますが、その計画無しにやってしまって取り返しのつかないことが起きているケースが沢山ある訳です。
開発を含めた地球の変動にどう対応するか。地球環境問題や、地域レベルの環境問題にどう対応するか。地球レベルの問題と日常生活や地域の空間との関係が密接になっているということもだんだん判って来ました。大げさに言いますと、今は生物の生存条件自体が変化しています。そこで、化学的、生物的、社会的な変動にどう対応するかということが問題になってまいります。
生物といえども化学的、物理的な環境の支援なしに生きられない訳ですから、その生物的な環境も、大きな植物とか、砂漠化という話だけでは無く、動物性プランクトン、植物性プランクトンなどの変動と影響というものを見ていく必要があると思うのです。その上に立って、人間は一部、空間の恩恵を受けている訳ですが、それもまた社会的な環境の変化として捉えて行かなければいけないと言えます。

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