窓の開かないオフィスが多い中、当ビルは人が手で窓を開け気軽に自然換気を行えるようになっています。こうしたオプションがあることは、災害時に煙が出た時にも、いつものように窓を開けて、バルコニーに出られるという安心感にもつながります。
また、床から空気がしみ出す空調機を採用しているので、例えば寒く感じた時は、社員が吹き出し口にマットを敷いて、冷たい空気をブロックするなど、自分で環境を整えることができるようになっています。
一般的なビルは、空間の上部に梁があり、梁と梁の間に空調機が、さらには梁下に天井が「つられている」状態です。しかし当ビルではコンクリートの床の上に梁をつくり、その間に空調機を置き、その上に床を貼って居住するようにしています。この方式だと重いものは床下に「置かれている」ので、落ちてくる心配がありません。また床下に備蓄品も入れることができ、災害時の不便さも軽減し安心できるようになっています。
使い手にゆだねるローテクで先進的なオフィス
自分で窓を開けられる、ユーザー自身が簡単な工夫をすることでその人にとっての快適を作ることができる、そんな使い手の関わる余地のあるオフィスを提案します。
http://www.nikken.jp/ja/ideas/ideas_design_04.html
東京・千駄ヶ谷の明治通り沿いにひときわ異彩をはなつオフィスビルがある。窓前面につり下げられたワイヤーに草花がからまり、緑のブラインドのようになっている。立ち止り、写真を撮っていく人も多い。このビルは、日本コープ共済生活協同組合連合会の本部として、2016年12月に竣工したコープ共済プラザだ。