4 thoughts on “寺山修司

  1. shinichi Post author

    (ひもとく)この人を読む:上 寺山修司 トリックスターの奥底の誠実 堀江秀史

    朝日新聞

    https://www.asahi.com/articles/DA3S15715397.html

     寺山修司(1935~83)は、映画、ラジオ、テレビ、演劇と、およそ詩人というだけでは掬(すく)いきれない活動の場を持った。街中での同時多発的演劇で世間を騒がせもした。盗作嫌疑やのぞきなど不名誉な逸話もある。

     『思いださないで』は、そんな寺山が一方で力を入れていたメルヘンの詩物語集である。

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  2. shinichi Post author

    思いださないで

    by 寺山修司

     
    思い出さないでほしいのです
    思い出されるためには
    忘れられなければならないのが
    いやなのです
     
     
     
     

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  3. shinichi Post author

    ぼくが戦争に行くとき

    反時代的な即興論文

    by 寺山修司

    この東京の真ん中にいて『ロビンソン・クルーソー漂流記』のように生きてみたいと思うのはバカげたことだ、という人もいるかもしれない。しかし、ビルの乱立と人口の増加というのは、ただの統計学的な問題であって、私たちは百年前と比べて百倍もの「隣人」を持っているくせに、友情などというものに、ロマンチシズムを感じないようになってしまっている。だれでも心のなかに無人島を持っているからである。
    ロビンソンは草の根を食べ、石と石をぶっつけて火を創るという、太初の記憶を呼び戻すことで人間らしさを回復したわけだが、私は今日の繁栄のなかで電気洗濯機とテレビに取り囲まれて、いつのまにか野性を失いかけているこの時代にーそして時代感情を反映して、背広など着てニコニコしている自分に腹が立ってきた。
    そこで「無人島宣言」または「ロビンソン宣言」をして、しばらくのあいだ近代文明の便利さ、合理性から自分を切り離してみたいと思っている。

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