かつて民主主義は、新しい社会の希望であり、人間の生き方を問う理想であったが、いまや、それも色あせ、陳腐なお題目と化している。しかしそれは、単に現実が堕落したためではない。その背後には、民主主義を支える思想が、社会の深層で大きく変化したという事情があるのだ。
かつて民主主義は、新しい社会の希望であり、人間の生き方を問う理想であったが、いまや、それも色あせ、陳腐なお題目と化している。しかしそれは、単に現実が堕落したためではない。その背後には、民主主義を支える思想が、社会の深層で大きく変化したという事情があるのだ。
変貌する民主主義
by 森 政稔
本書では、デモクラシーのありようを劇的に変容させた現代の諸問題を、「自由主義」「多数者と少数者」「ナショナリズムとポピュリズム」「主体性のゆらぎ」といった論点から大胆にとらえ返す。複雑な共存のルールへと変貌する姿を鋭く解き明かす試みだ。