Category Archives: picture

>熊谷守一

>

私は人を押しのけて前に出るのが大嫌いでした。偉くなれ、偉くなれと言っても、みんなが偉くなってしまったらどうするんだ、と子供心に思ったものです。
絵なんてものは、やっているときは結構難しいが、出来上がったものは大概アホらしい。どんな価値があるのかと思います。しかし人は、その価値を信じようとする。あんなものを信じなければならぬとは、人間はかわいそうなものです。
紙でもキャンバスでも何も描かない白いままが一番美しい。日本画でも墨だけで描いたものの方が私はいいと思います。
私は名誉や金はおろか、「ぜひすばらしい芸術を描こう」などという気持ちもないのだから、本当に不心得なのです。
私はほんとうに不心得者です。気に入らぬことがいっぱいあっても、それにさからったり戦ったりはせずに、退き退きして生.きてきたのです。
おおまかにいって、西洋の花はいつまでも咲いていて気の長いものです。しまいにはあきがきてしまう。そこにいくと、日本の花は気短です。まだ、じゅうぶんにきれいなのに惜しげもなく花を散らしています。

>Frieder Nake

>

Im technisch realisierten Pixel können wir meinen, einen letzten Grund der Bilder, die wir technisch betrachten, gefunden zu haben. Die Leere, die uns da technisch empfängt, erschreckt im Vergleich zur semantischen Fülle des Bildes.

片岡鶴太郎

ある日突然、朝、出掛けになんとなく朱色の気配を感じてふっと見たら、「いやぁ、なんてかわいい素敵な花だろう」と胸がキュッとするような体験をしたのが椿だったんです。そしたら、無性に椿を描きたい、描けるようになりたいと思うようになったんですね。それまでだって椿や花は見ていたのに、たしかにきれいだとは思っても感動までは覚えたことがなかった。はじめて花に感動したのが、その瞬間、その椿。そして、花に感動した自分の感性に、自分自身が驚いた。