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五島昇(週刊朝日 1963年)


東急グループ総帥として後に日本商工会議所会頭も務める五島昇はまだ40代。「だれもやったことのない飛び方」を本人が考え、「約15メートルの助走をつけ、みごとな離陸、水平滑空、胴体着陸というはなれわざを敢行した」。撮影のためにふつうは3回跳んでもらうところ、2回しか頼めなかったという。

ふたつの世界

色にはふたつの世界がある
ふたつの世界は交わっているのか
交わっていないのか

ひとつの世界はカラフルで
グルグルと回っている
もう一つの世界は無彩色で
どちらに行っても行き止まる

カラフルな世界は
見えない世界からやって来る
静かにから入って来て
紅赤になり になる
   を眺め
黄緑  青緑 の脇をすり抜け
 青紫  を通り
紅紫 から見えない世界に戻ってゆく
行った先にはが感じられ
見えない世界を通って
グルグルと回っている
それは永遠の愛のように
はじめがなく 終わりがない
暖かく 明るく 優しい

無彩色の世界は
行き場がない
こちらの先にはがあって
あちらの先にはがあって
その先に行くのを遮っている
 のそばには
 胡粉とか鉛白とか白土とかがあって
 を囲んでその先に行くのを防いでいる
 乳白色に頼み込んでも
 その先は見えてこない
  の少し先には漆黒があって
  の少し手前には墨色があって
  その先があるのではないかと探ってみても
  その先にはなにもなく
  ただ闇に吸い込まれるだけ
それはせつない恋のように
迷い込んだら 出口がない
やるせなく 心がやりきれない

気をつけて見ると
無彩色の世界にも
色が紛れ込んでいる
 練色には 黄色みを感じ
 灰桜には 赤みを感じ
 の冷たさが和らぐ
  黒橡色は 青みを帯び
  憲房色は 黄色みを帯び 赤みも帯び
  だというのに温かさがある
でも
どんなに色が紛れ込んだとしても
無彩色の世界から 脱出することはできない
そう
無彩色の世界に出口はない

カラフルな世界が
こっちに来いと
微笑みかける
無彩色の世界も
こっちのほうがいいと
誘いかける
 
グルグルと回る円のなかに閉じ込められるのと
行ったり来たり直の線のなかに閉じ込められるのと
どちらがいいのか

永遠の愛も せつない恋も
自由よりはずっといいと
二つの世界が
私たちを誘う
入り込んだら出てはこれない
二つの世界に
行かないか
一緒に
行かないかと
かすれた声が繰り返す

広川泰士, 佐藤卓

愛媛県八幡浜市・真穴地区は、みかん生産の一大産地です。ここでつくられるみかんは“真穴みかん”と呼ばれています。明治40年頃より本格的な栽培が始まって以降、温暖な気候に恵まれたこの地で、高級みかんとして多くの人々に愛されてきました。現在では、約180戸の農家が年間8,000~9,000トンを生産し、人気のみかんブランドとして知られています。

大分県姫島村


村章 七つの波

空間・風土-美しい自然をテーマとして、気品、栄光、躍動、斬新-四つの造形を表現しています。外部は瀬戸内海の青い波。内部は空に輝く星。七つの波は、村民に語り継がれた伝説、七不思議を象徴させたものです。なお波は時計の方向に回転し、過去から未来、伝統と、輝く明日への躍進をあらわします。

黒薔薇

BlackRoseトルコのユーフラテス川流域のみに生息する、非常に珍しい天然の黒薔薇というのをご存じでしょうか。あなたも一目見ればその神秘的な美しさと、高級ベルベットのような滑らかな質感の虜になるに違いありません。
この漆黒の黒薔薇を咲かせるには、この地域特有の土壌と気候という特別な条件が必要なので、実際にはめったにお目にかかれない、大変希少性が高いものなのです。
このトルコの天然の黒薔薇を手に入れることは難しいですが、日本でも一般的に黒薔薇と呼ばれている、主にバレンタインデー用に使われている「ブラックバカラ」を手に入れることが可能です。
しかし、実は薔薇には黒という色素自体がないため、「ブラックバカラ」も黒ではなく、実際は限りなく黒に近い濃赤色のバラなのです。
二つの裏腹な意味を含んでいる黒薔薇の花言葉のように、情熱的な二つの色が同居した「ブラックバカラ」は、それにふさわしい花なのかもしれませんね。